先日「力石」の話を聞きました。
ところでみなさん、「力石(ちからいし)」って御存知ですか?
よく神社や公民館の隅っこにある大きな石のことです。
私もこの話を聞いて初めて知りました。
ではこの力石、何に使っていたのか?
用途:力試し ←コレしかありません。
しかしコレが重要です。この力試しをすることで、
1.みんなでするので地域のコミュニティーが形成される
2.力仕事の役に立つ
3.持てることで一人前とみなされる
などあります。
昔は「この石が持てないと遊郭に行ってはいけない」という地域もあったようで、
そうなるとみんな必死です。(多分私も必死になります)
さて、今の日本は「大人になりきれていない未成熟な社会」といわれています。
それは経験しないといけないことを飛ばしてしまっているから。
例えば、「受験勉強」「村づきあい」「地味な結婚式」などは典型です。
また身近な人の死を経験することや先祖供養もそうなのでしょう。
「力石を持ち上げる」も大切な通過儀礼だったようです。
現在、力石は祭りで使用される地域が全国に数ヶ所残っているだけで、
本来の使い方をされているところはないそうです。
私たちの中の足りないもののひとつは、この石に隠されているのかもしれません。