森田 浩介
仕入れ担当の森田です。
今日は大島石についてお話します。
大島石とは?
愛媛県今治市の沖にある大島から産出されます。
その採石の歴史は古く、大阪城の築城資材に用いられた記録があります。
お墓に使用する石で、最もお墓らしい石
とてもオーソドックスな見た目で、昔から関西地方では高級墓石材といえば大島石でした。
現在、一般に流通している外国産墓石材(関西向け)は、そのほとんどが大島石に似ている
という理由で採用されています。
大島石とひと言では・・・
ひと口に大島石と言っても、石の種類は相当数に上ります。
大島が採石される場所は主に3つ、
「余所国」「宮窪」「カレイ」と分かれています。
その中に各丁場があり、その数は30以上になります。
さらにランク分けされています
丁場から出てくる石も均一ではありません。
色の濃淡や目合の違いなど、丁場によっておおよその特徴がありますが、
その中でもいいもの、少し劣るもの、墓石には使えないものに分けられます。
この無数にあるランクの中から、今、調子がいい石は何かを私たちは考えています。
たくさん流通している大島石の悩み
一般に流通している大島石のすべてが厳選された大島石ではありません。
大島石には錆(サビ)の部分や油が含まれる場所があります。
これを外しながら製品を作るわけですが、それが薬品等で誤魔化されている場合があります。
私たち石材店でも、その見極めはとても難しいものです。
不自然に安い価格の石は要注意でしょう。
加工も大切な大島石
また大島石には天目合わせという石の取り方があります。
大島石は石の目が横に流れているため、特定の方向に合わせれば少し目が細く見えます。
少し歩留まりは悪くなりますが、こうすることで正面から見てキレイな石塔が出来上がります。
石を取り出すところから加工に至るまで、信頼関係で成り立っている石なのです。
信用できる大島石を見つけるには
どんな石もそうですが、信頼できる石屋さんを見つけることです。
特に普段から大島石をそれなりに使用している小売店であればベストです。
いつも馴染みの石を扱っていれば、石の良し悪しがよく分かるからです。
ぜひ参考になさって下さい。