稲田石の話

2017年03月25日 08:00

森田 浩介
森田 浩介

仕入れ担当の森田です。

稲田石は日本を代表する白御影石のひとつです。
主に東日本で多く用いられ、東の稲田石、西の北木石と言われていました。
歴史は古く、本格的に採掘・加工され始めたのは明治22年だそうです。
とにかく広く大きい丁場はおそらく日本一のスケールです。
この大きな石の塊から、まるで「豆腐を切る」ように白い大きな原石が切り取られます。
大きな材料が採れるため、昔から建築物や鳥居などに使われてきました。
最高裁判所や東京証券取引所などは特に有名です。
さて、稲田石が固まった時期は、約6000万年前といわれています。
これは大陸で産出する多くの石が数億年前の石が多いことから、とても若く新しい石といえます。
石が若いと劣化をさほど受けていないため、鉱物同士の結合が強く硬い石なのだそうです。
石年齢って大事です。
物性データは
吸水率   0.220%
見掛け比重 2.630t/㎥
圧縮強度  167.48N/m㎡
(墓石用石材規格カタログより)
吸水率と比重は他の墓石と比べても平凡ですが、圧縮強度は非常に高く、とても固い石材といえます。
当社にも稲田石で作られた墓石がございます。↓↓↓↓↓
稲田五輪塔.png
どーんと迫力ある五輪塔です。
叩き仕上げで、稲田石の白さが目を引きます。
これに梵字(ぼんじ)を薬研彫り(やげんぼり)で彫るといい雰囲気になりそうです。

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