中道 祥貴
本店の中道です。
先日 墓石を建てて頂いたお客様のお話です。
この方の地域は、今では少なくなった両墓制が残っている地域でした。遺骨を埋葬してから7回忌(6年間)は埋葬した墓地にお詣りをします。7回忌の法要の時に骨上げ(実際は 土のみ)をして、墓石に納骨するという地域でした。
「両墓制」とは 遺体を埋葬する墓→『埋め墓(うめばか)』と 霊魂を祭る墓→『詣り墓( まいりばか)』そんな二つのお墓を作るならわしのことです。
「詣り墓」は定期的な墓参や先祖供養、盆などに参るための墓で、通常は石塔を建てることが多く、そこには遺体や遺骨はありません。今回も1キロぐらい離れた所にある墓地で 石塔を建てました。
ちなみに、その反対に「単墓制」と言うのもあり、それは、お墓は一つで「詣り墓」と「埋め墓」の区別がない場合を指すようです。
いずれにしても、今もなお両墓制がふつうに残っている地域や、その地域によって慣習の違いがあるようです。