森田 浩介
仕入担当の森田です。
先日、あるお客様から「玄関先に置けるような小さな灯籠がほしい」とのご依頼を受けました。あまり大きなものは置かずに、小さくても品があるものというリクエストでした。
大きさの目安は高さが30cm以内。会社に在庫で置いております灯籠もひと通り検討しました。しかしピッタリのものがありません。ということで、新たに作ることにしました。
とはいえ、ピンとくる形の灯籠ってなかなか頭のなかに浮かんできません。それからと言うもの、各地の展示会、お寺、神社、公園、博物館に美術館・・・。行く所、行く所で灯籠を見ました。そして、この形になりました。
寸松庵灯籠(格子付き)
寸松庵(すんしょうあん)について調べてみました。
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佐久間真勝(さくま さねかつ)
1570-1642 織豊-江戸時代前期の武士、茶人。
元亀(げんき)元年生まれ。豊臣秀吉の小姓をへて徳川家康・秀忠・家光の3代の将軍につかえ、使番、作事奉行をつとめる。古田織部(おりべ)に茶道をまなび、晩年、京都大徳寺に寸松庵をたててこれを号とした。(デジタル版 日本人名大辞典+Plusより)
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茶人である佐久間真勝の庵からの由来です。日本を代表する品のいい置灯籠です。
ちなみに説明の中の師匠である古田織部の織部灯籠もたいへん有名です。
さてこの灯籠は、灯籠の産地である岡崎で作りました。やっぱり岡崎の灯籠はいい作りをしています。こんなこと言うと他の灯籠の産地の方に叱られそうですが、やはり灯籠は岡崎の灯籠が一番です。
格子の作りはとても繊細です。丁寧な仕事が分かります。
笠の叩きもキレイです。特に角は難しいのですが、自然に見えます。
なかなか外国産ではこうはいきません。
これでお客様のお目に叶うことと思います。
早く据付けたいです。