仕入担当の森田です。
今日は、先日ご相談を受けたケースを考えてみたいと思います。
「お墓は建てた方がいいとは思うのですが・・・」
この方、先日お父様がお亡くなりになり、お墓をご検討されていました。ご本人はすでに嫁がれており、比較的近くにお住いでした。
後継者であるご長男は独身で、妹としては、いずれ絶えてしまう家のお墓を建てるのを躊躇されているご様子です。
すべては長男に委ねる
こんな場合、普通に考えれば長男に一任してしまうのが気が楽です。しかし、「後がないから納骨堂にする」と言われてしまったらと考えると、お墓を用意したいとのことでした。
まずは現状の心境を包み隠さずにお兄さんにお話しされることをおすすめします。その上で、次の対策をお考えになることだと思います。
何も考えていない
こういった流れで多いのが、「何も考えていない」という答え。すでに墓地はお持ちでしたので、建てるということで話が進み出しました。
とはいうものの、先のことを考えればすぐに不要になるから、いいものは建てられないというお話になりました。
すぐに墓じまい
お墓が建てばしばらくはお墓参りに行かれるでしょう。しかしそこで問題が、「私が元気なうちは見れるけど、子供にこのお墓を面倒見させるのは・・・」
確かにそれもおっしゃる通りです。ですから、孫の代に引き渡す前には、墓じまいを考えないといけないかもしれません。
しかし、その頃って何年ぐらい先でしょうか?おそらく30年ぐらいは先のことになりそうです。
お墓の目安は30年
人が亡くなると法事というものがあります。
初めは逮夜といって7日毎に行われ、それが7回で四十九日です。これを忌中といいます。次に百か日があります。
約三ヶ月で儒教の卒哭と重なります。次に一周忌、さらに三回忌(2年)、七回忌、十三回忌、三十三回忌と続きます。
昔はこの三十三回忌が弔い上げといって、ここで追善供養は終わることも多かったようです(今は五十回忌がおおいのかな)。そこでお墓も三十三回忌が終わると片付けていました。これを墓倒しといいます。
つまり33年も経つと記憶の彼方の人ということだったのでしょう。
ですからお墓の寿命も30年ほどと考えてもおかしくはありません。今回の場合であれば、お父さんとお母さんのお墓をこの先30数年お祀りすると考えれば、夫婦墓でされる方がいいのかも知れません。
最終的にはご長男さんの意向も含めての結論になりそうですね。
まとめ
今回は実際によくあるケースについてご説明しました。お墓には決まった法律が有るわけではありませんので、何が良くて何が悪いということはありません。
多くは地域の慣習の中で成り立ってきています。今は様々な選択肢がありますが、ゆっくりお考えの上で結論を出していただきたいですね。