滝野店の河合です。
以前に加西市のあるお寺さんからの依頼で、倒れた灯籠の据え直しの依頼を受けました。
たまたま、お寺にご挨拶に伺った際にご住職から
「丁度エエ時に来てくれはった!灯籠が倒れてもてな…直して欲しいんや」
とお話を頂きました。
お伺いする1~2日前に凄く強い風雨がありまして、今回倒れてしまったそう。
案内して頂くと、お寺の境内墓地の石灯籠が見事に倒れていました。
立派な灯籠です。
過去にも台風の時に倒れた事があるそうで、笠の部分はその時に割れて欠けてしまっていました。
この機に新しく笠を作り直す事も提案しましたが、「形あるものは何時かは壊れる。割れてる笠の部分はそれも風合いとして、そのままでよい」との事でした。
割れた笠の裏を見ると、建立年が刻んでありまして「延宝三年二月・・」とありました。
延宝3年は西暦1675年。
江戸時代に作られた物です。
ものすごく歴史のある灯籠です。
後日、技術部の方にも現場の状況を確認してもらい、話を進めさせて頂きました。
こちらが職人に組み直してもらった姿です。
長い歴史を感じさせる味わいのある景色ですね。
ご住職からも
「直してもらってありがとう。一時はどうしたものかと思ったが、気持ちがスーッとした」
と仰って頂けました。
良いお手伝いが出来たと思います。