園中 憲二
前回は、十三重塔の解体と石積み舞台造りをご紹介致しました。
今回は、塔の完成までをご紹介致します。
崩れた石積みを積み直します。
西面に「弥陀」南面に「観音」東面に「薬師」北面に「釈迦」の梵字が彫刻されています。
ちなみに、この石を重ねている十三という重層の数にも意味があります。
それは、蔵界曼荼羅十三大院にちなんだもので、十三の一つ一つがそれぞれ違った意味の祈りを持っているそうです。
石舞台は、石の大小の組み合わせで、不規則に積まれているように見えますが、石の比重を考えて据付し、見た目にきれいに積むことが大事です。
これで倒壊の危険もなくなり、安心したと喜んで頂けました。