こんにちは滝野店事務スタッフです。
先日お電話でお客様から位牌の事で問い合わせがありました。
「久しぶりにお位牌を出して来たら黒いのがついていた。汚れてると思って綺麗にしようと磨いたら、黒いのが大きくなったけど何でやろ?」
と聞かれました。
汚れ?塗りの位牌だと黒いから汚れなんて…と考えてると嫌な予感が。まさか総金のお位牌じゃないよね…と思い、
「お位牌は総金ですか?ご戒名が書かれているところは金色ですか?」とお聞きすると、
「そうやなぁ~」というお返事。
やっぱり。それは汚れじゃなくて、金箔がはがれてしまっているんです。
総金や総粉のお位牌は、塗りの上に金加飾がされています。
薄い金箔を貼りつけたり、金粉が蒔きつけてありますので、その部分を強く拭くと金を剥がしてしまうことになります。つまり金が剥がれて、下の黒い塗り色が中途半端に顔を出すんです。
きれいにしようとして、かえって傷つけていることになります。
お位牌を大切にされるご家庭ほど、この間違いをされてしまいます。
かえって何も手入れをしない状態で祀られているお位牌のほうが傷みません。
もちろん何十年もたてば、古びた感じにはなりますが、触っていなければ金箔はがれということにはなりません。
一番いいのは何もしないことです。
どうしても気になられるのであれば、やわらかい布でそっと埃だけ払うようにしてください。