こんにちは滝野店事務スタッフです。
お位牌を彫刻するようになって1年は過ぎると思うですが、
今だに彫刻開始のボタンを押すのにドキドキします。
文字の大きさ、左右のバランス、上下の余白。
そして何より文字の間違いがないか、何度も何度も確かめて作業を行っても、いざボタンを押すときは不安でしかたありません。
気は強いほうですが大きくはないので、彫り上がるまで緊張状態が続きます。
時々「位牌の彫刻やってるの?それって面白そう!楽しそう!」と言われますが、
すみません…。私、楽しめる余裕がまだありません。
そんな未熟な私ですが、彫刻に出されるお位牌を見て悲しくなることがあります。
めったにないのですが、とても汚れているお位牌があるんですね。
お位牌は何もせずにそっとしておくのが一番良いと言いますが、それにしてもこれはちょっと…と気になります。
亡くなられた方の好物が甘いものだったんだとは想像するのですが、
例えばジュースなどがお位牌にかかってしまった時は、すぐに柔らかい布でふいてください。
水拭きはしなくても大丈夫ですから。
それから、時々、お位専用の筆でなくてもお習字に使われる筆でいいのでお位牌のホコリを払ってください、
できるだけそっと丁寧に。それだけで随分ちがいます。
中にはきれいにしすぎて金箔がはがれているお位牌もあります。
いくら柔らかい布でもゴシゴシとこすらないでください。
そっとそっと大事な方を思ってやさしくふいてほしいです。