中道 祥貴
本店の中道です。
先日、お客様から一本の電話がありました。
「神社の灯籠なんやけど 一度見て欲しい」との事。
早速、その神社へ行き灯籠を拝見しました。
その灯籠は播州の長石(おさいし)で建てられた物でした。
(長石→灯籠や狛犬 神社等の建築材料として幅広く使用されている石)
この石で造られた建造物は風化が激しく傷んでいる物が多いのですが 、この灯籠の状態はとても良い状態でした。
そして 灯籠の柱の左右には、明治三十四年 三月吉日 台石には○○○○建之の彫刻。
お客様いわく
「私の祖父が寄贈した物なんです 」と・・
長い年月を経て傾きやズレが生じておりました。
祖父が建てた物だから 、私が今回一度手を入れようと思われたそうです。
灯籠は一度全て解体して、基礎のベースを打ち、土台を据え付けます。
数日間養生して、その後、残りの部分を組み立てセメントで目地も施しました。
ご自分の先祖が残された物を受け継ぎ後世に残していく、費用もご自分で負担され、なかなか出来ない事ですがとてもイイお話ですね。