森田 浩介
仕入担当の森田です。
今日は佐賀県唐津市で産出される天山石(てんざん)をご紹介します。
天山石ってどんな石?
まずは、見た目が大切ですのでご紹介します。
この石が天山石です。↓↓↓↓↓
2種類ありますが、この違いについては後々お話いたします。
まずはこんな石だとご理解ください。少し青味があって力強そうな石です。
さて、私たち石材店が石を選ぶ基準は一般の方とは少々違います。では石屋のその基準とはどういったものでしょうか?それは以下の3点です。
1.品質
2.見た目
3.継続性
品質を考えてみる
ひとくちに品質と申しましても、その基準は測れるものと測れないものがあります。例えば、見掛け比重、吸水率、圧縮強度などは測れる指標として使用できます。この天山石であれば、
見掛け比重:2.68g/c㎥
吸水率:0.059%
圧縮強度:192.50N/㎡
※天山石材ホームページより
日本石材産業協会発行の「墓石用石材規格カタログ」
に紹介されている36種類の日本の石で比較すれば、
見掛け比重:9位
吸水率:3位
圧縮強度:5位
となり、かなり優秀な石と言えます。
ちなみに一般のお客様でも墓石店に行けば耳にされることがある吸水率は3位で、この天山石の上位2石種は浮金石(福島県)と備中青みかげ(岡山県)です。浮金石は黒系の斑レイ岩、備中青みかげは濃い緑の閃緑岩で、グレー系の花崗岩では最も吸水率の低い石といえます。
また、西日本の代表的な石である庵治石(0.150%)、大島石(0.111%)と較べても、吸水が低くとても優秀な石だと言えます。
曖昧な基準
では、もうひとつの測れない基準を考えてみたいと思います。それは、
1.過去に建てたお墓を見て
2.石を見て触った時の印象
曖昧な話に聞こえるかもしれませんが、1の過去のお墓を見るというのは、数字ではありませんが測っているのかもしれません。
墓地に行くと様々な年代に建てられたお墓を目にします。当然ですがキレイなだけがいいわけではありませんが、天山石はツヤ持ちがいい印象です。ツヤだけで言えば、インドや南アフリカの石もいいものが多いですね。
あと、私たちが石のサンプルを触った時の感触です。こんな硬いものなので凹むわけでも温度が違うわけでもありませんが、いい石はやはりビビッとくるものです。
天山石の話し②へつづく