森田 浩介
仕入担当の森田です。
先日、お世話になった先生の納骨に行ってまいりました。新年早々の思いもよらない急逝から、もう四十九日が過ぎたのかと思うと早いものです。
先生のお墓は鎌倉の東慶寺にお墓はあります。このお墓が出来た時も拝見したことはあるのですが、あれから数年経って見たお墓は本当に素晴らしいものでした。
どっしりとした五輪塔は苔が少し生え、何とも言えない落ち着きがありました。新品の時に比べるとその良さは全く違います。「いい仕事というのはこういうものなのだなあ」と感じた次第です。
ちなみにこのお墓を作られたのは京都の彫刻家である諌本さんです。私もとても仲良くさせていただいております。
この五輪塔のモチーフのひとつとなったのが、當麻にある北墓の五輪塔です。総高さが243cm、地域の普通の墓地に忽然と建っているその姿はなかなかの迫力があります。
先生とその五輪塔を見に行った時に、
『森田さん、どうですかこの五輪塔』
と聞かれて正直その良さが分かりませんでした。その時の先生の言葉は、
『この無骨な感じが私は大好きなんです。いいな~』でした。
あれから10年経って、納骨の時に見たお墓はその良さが伝わってきたような気がしました。
納骨は右側の不動明王の台座に収められました。そのとなりには、数年前にお亡くなりになった奥様の遺骨がありました。その光景を見ながら、早く奥さんの所に行きたかったのかなと思いました。
ご冥福をお祈り申し上げます。