仕入れ担当の森田です。
前々回は「世界の加工工場、中国」というお話と、「日本の石も中国加工」というお話、前回はそれをふまえて「中国加工と日本加工」の特徴についてお話しました。
今回は最近注目のインド加工、そして結論はどうすればいいのかについてお話しします。
インド加工の特徴
インドでも昔から石材加工はされているようです。しかし、船便に時間がかかることや、ロットが間に合わないこともあり、直接加工品が輸入されているケースは少ないのが現状です。
しかし、最近ではインド加工をメインにされている日本の商社もあり、そのメリットがだんだんと享受されるようになってきました。
インドの特徴は良質な石が豊富に採石されることです。代表的なものでは、
【白系】
アーバングレー、バングレー、銀河、リリー、カラハリ・・・
【赤系】
ニューインペリアルレッド
【緑~黒系】
M1、M6、M10、M13、M1H、YKD、TVK、MU、クンナム・・・・
本当にたくさんの石があり、品質もいいものが多いです。
加工費用は中国とさほど変わりません。しかし特筆すべきは研磨のクオリティーの高さです。特にインドでは黒系や緑系の石が多く産出されます。
これをインドで加工すると素晴らしい仕上がりで完成します。私もインド工場には行ったことがありませんので詳しくは分かりませんが、非常に真面目に各工程がなされているのだと思います。
しかしながら、便利になったとはいえ、完成までには3~6ヶ月必要となります。ですから、インドの石で早めに注文ができるものに関してはオススメと言えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?ここまで3回に渡って(長い!)中国、日本、インドの加工の違いについてお話してきました。
中国に関するデメリットも、信頼できる石材店にお願いすれば私が申し上げたことは理解の上で、いい工場から仕入れていると思います。また検品も十分にされているかと思います。そういったことを考慮しますと、結論としては、
日本の石=日本で加工。
一部、特殊な加工がある場合には中国加工も検討されるのがいいでしょう。ちなみに当社では、国内加工と中国加工を分けてご説明しますので、お好みをご注文していただけます。
外国の石=中国で加工。
インドの石=黒系、緑系は納期があればインド加工。中国加工でも可。
以上となります。
おまけ
加工精度の観点から今回は比較しましたが、私の個人的な意見から言えば、やっぱり日本の石は日本で加工してほしいと思っています。
そうしないと、日本からいい職人さんが消えていなくなります。ぜひ日本の良い技術を後世の残すためにも、日本の加工を応援したいと思っています。
弊社工場での加工風景