森田石材店ブログ - お客様とお墓づくり -

大口径で原石加工

2017年03月06日 11:00

森田 茂樹
森田 茂樹

私の友人からお墓のメンテナンスの相談がありました。

お父様が一昨年お亡くなりになり、お墓参りに行くたびに「一番下の大きな台だけ汚れが取れにくい」とのご相談でした。

文字が彫ってある(仏石)と、その下の台(上台)は磨いてあるのに一番下の台(下台)だけザラザラしている?「40年前に親父が頑張って作ったお墓なので、きれいにして守っていきたい」と友人の思いを聞きました。

そして、お墓を確認しました。昔ながらのよくある作り方です。墓石全部を同じ石で作ると値段が高くなるため、一番目立たない台石だけ安価な石にしてあります。しかも磨かずに使うと価格も抑えられるのです。

昭和40年代までは、よく見かけた加工方法でした。そこで、

提案1.今の台石をもう一度研磨して使う方法
提案2.既存の墓石と同じ石で新しくする方法

友人からは、「プロから見たらどちらか良いの?」と聞かれました。

もちろん提案2の方が費用も多くかかります。しかし、この先で後悔だけはしてほしくなかったので、提案2の同じ石で新しく作ることを勧めました。

昭和40年代は、京都から福知山、丹波の地域は愛知県岡崎市の石が多く使われていました。

友人のお墓も岡崎市から採掘している「宇須石」と言われる石で、現在も庭灯籠などには、よく使われている石です。

この写真は、宇須石の原石を切っているところです。直径1.8mの円盤の刃にダイアモンドが付いたもので大口径というものです。

ブログ写真.PNG

切断が終われば、7~9工程ある研磨作業になります。続きは次回に書きます。

『写経』をおすすめします

2017年03月04日 08:00

中村 淳
中村 淳
滝野店の中村です。
皆さん、「写経」ってされたことあるでしょうか?
写経とは読んで字のごとくお経を写す、書写することです。
仏教は今から2500年ほど前の古代インドで、お釈迦様によって生まれました。
お釈迦様が入滅された後、お弟子さん達がお釈迦様の言葉(教え)を正しく残すため、
「私はこのように聞いた(如是我聞)」
と全員で一つずつ確認しながらまとめました。
それから数百年の間「口伝」によって伝えられました。
数百年後、口伝ではなくターラ(多羅樹)の葉に文字でお経が記録され始めました。
これが「貝葉」で「写経」つまりお経のコピーの始まりだそうです。
日本では大乗仏教を主張するお坊さんたちによって始められました。
大乗仏教のお経には
「写経をすると、はかり知れない功徳がある」
と説いてあります。
功徳とは簡単に言えば善い行いを貯金することです。
また写経は亡き人の生前の罪をなくすことを願ってさかんにされていました。
平安時代の頃から修行のためや、また、病気平癒、罪業消滅、先祖供養など祈りやねがいを目的にした個人的写経が始められたようです。
また7世紀ころのインドではお釈迦様のお墓(卒塔婆=ストゥーパ)を作って写経を納める「埋経」が行なわれていたようです。
それが日本に伝わり鎌倉時代の頃には大衆に広まったようです。
森田石材店ではこの写経をお客様におすすめしています。
写経をする時は心を落ち着けて、一字一字丁寧に書き、最後に「願文」をつけてお墓に納めて下さい。
1人で大変な場合は、ご家族みんなで寄せ書きのように書かれてもいいです。
小さなお子様なら一字でも一画でもいいです。
写経①.jpg
弊社で扱っている写経セットです。
写経.jpg
中にはこのようなセットが入っています。写真のものは『般若心経』です。浄土真宗の方は『正信偈』になります。
付属で筆ペンも入っています!
写経②.jpg
『般若心経』の見本です。
写経③.jpg
こちらは半紙です。先ほどの見本の上に半紙を置くと透けて見えて写経しやすくなっています。
写経④.jpg
こちらは半紙に薄く般若心経が印刷されています。
写経⑤.jpg
私もも実際に写経に挑戦!写経は小学生以来です。
実際やってみるととても清々しい気持ちになりますよ!

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髙梨 剛
髙梨 剛

滝野店 髙梨です。

今まで一般的とされる和型墓石の納骨方法は、家紋が彫られた石を前に倒したり、横にずらしたりと重たく、危ないものです。
※当社の納骨お手伝いをご利用ください
さて先日、あるお客様の新規墓石が完成致しました。
写真をご覧ください。
「簡単に、安心して納骨出来るお墓」です。
施主様の最初のご希望が「自分たちで簡単に」でした。
前部分は観音扉式で、取手と南京錠付。
後背部には通気孔があり湿気にも安心です。
お骨袋での、骨壷での、それぞれの納骨にも対応しております。
また狭いスペースにも対応します。
地上納骨は関西では珍しいですが、その他の地域では昔からある普通の方法です。
これからお墓を建てる方は、ぜひ選択肢のひとつに加えてみてください。
20170301-1.jpg
↑前面の取っ手がある部分が納骨堂です。
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納骨堂の内部です。暗くて見えにくいですが、扉を開けると空間があり、ここに納骨します。
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お墓の裏側です。丸い部分は通気孔です。

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直筆文字の彫刻

2017年02月25日 08:00

園中 憲二
園中 憲二
篠山店の園中です
今日は、直筆の字を彫刻した物置き台を紹介します。
提案図面にある物置き台が「何か殺風景に感じる」とお客様の一言から始まりました。
打合せでいろいろとお父さんのお話しを聞いていると、とても手先が器用で、綺麗な字を書く方だったとお聞きしました。
だったらここへお父さんの直筆文字を刻んではどうかと話が進みました。

20170224_125754.jpg

伊達冠石を使用したの物置台の側面に、亡くなったお父さんが書かれた「和」の一文字が綺麗に刻まれています。

CIMG5931.JPG

当初はあまり変わったことはしたくないとの希望でありましたが、完成したお墓を見て、周りと比べて違和感なく、でもちょっと個性がでて良かったとお客様もから嬉しいお言葉をいただきました。

彫刻文字にもさまざまな書体を選ぶことができるだけでなく、本人直筆の文字を複写して墓石に刻むこともできます。

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最期のお見送り

2017年02月06日 08:00

髙橋 圭司
髙橋 圭司

本店の高橋です。

少し前のブログにもありましたが、弊社ではユーザー様のお家の納骨手伝いによくお邪魔します。
この日は、私の時もこうあって欲しいなと思う、とっても印象に残る素晴らしい「最期のお見送り」でした。
 
KIMG1792修正.JPG
雪がまだ残る寒さ厳しい時でしたが、亡くなったおばあちゃんは97歳だったことからか、雰囲気は穏やかで明るい感じでした。
墓地の地形がそうさせたのか、参列のみなさんがお墓の周りをグルッと囲むような感じで、ご住職のお経を頂くことになりました。
そのせいか少し離れた私からは
 「おばあちゃん お疲れさまでした。」
 「おばあちゃん 今までありがとう。」
 「おばあちゃん 良い所へ行きやー。」
と皆さんの心からの気持がすごく伝わって来ました。
おばあちゃんも、こんなに大勢の人から優しく見送ってもらえたら全然さびしくはないのでしょうね。
わたしもまだ先ではありますがその時が来ます。
自分の時は何人の人が見送ってくれるのかな?
とっても穏やかで優しく、少し切ないお納骨でした。

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お前に任した!

2017年02月02日 08:00

森田 茂樹
森田 茂樹

代表の森田です。

今日は、先日建立しましたお墓の事例です。公私ともに色々とお世話になっている先輩から、お墓のご依頼がありました。

約一年前にお父様がお亡くなり、その時の葬儀も弊社にご依頼くださいました。

その後、すぐにはお墓を建てず、仮埋葬という形で墓地に埋葬をされていました。そして、今年の一周忌のタイミングを待って、お墓づくりとなりました。

墓地の敷地はかなり広めです(田舎ですがそれでも広かった)。

通常であれば、先祖代々のお墓を建てて、その横に霊標(戒名法名を書くところ)を建てますが、今回は全面的にお任せいただきましたので、昔ながらの五輪塔と夫婦墓(戒名墓)が並ぶ古風な形式をご提案いたしました。

外柵はとても広いため、手前に広めの拝み場を用意しました。その先輩の自宅には、丹波鉄平石がふんだんに使われいました。

その風情がとても良く、それを採用したいと思いました。いいものはある程度年数が経てば侘び寂びが出てきて魅力あるものになります。

ということで、丹波鉄平石の乱張りをして、和の趣を醸し出しました。

IMG_3889.JPG

巻石の内側の仕上は、お寺でよく使われている「白川砂」を敷きました。敷地内が白いと清浄な感じがいたします。

そして文字にもこだわりました。書家の先生には、いつも様々な書をリクエストするのですが、このお墓に合う文字は「隷書」だと判断し、書いていただきました。

墓石に使用した石は、もちろん「庵治石」です。いつも使っている大丁場の石ですが、色も目合もとても素晴らしいものでした。

また、いつもながら蓮華の加工は庵治産地ならではです。最後に施工ですが、予想外の大雪に大いに悩まされました。法事の日は決まったいるため、とにかく雪かきをして作業ができる体制を作りました。

その後は、何とか積雪もなく間に合わせることができました。もちろん、いつもどおりの安震ゲルを使った免震工法で地震対策をしています。

IMG_3888.JPG

と、ここまで書きましたが、打合せの大半は、「お前に任した!」と言っていただいておりましたので、その都度に確認しながら進めさせてもらえました。

いくら気心が知れているとはいえ、ここまで思い通りの仕事をさせてもらったのは初めてです。本当にありがとうございました。

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想いの詰まったお墓

2017年01月31日 08:00

中村 淳
中村 淳
滝野店の中村です。
お墓はどれも同じに見えますが、実はそれぞれに個性があったりご家族の想いが詰まっています。
最近では従来の和型のお墓だけでなくデザイン墓も増えています。
思い思いの形にしたり、手書きの文字や絵を刻んだりします。
私が好きなのはSF小説作家の星新一さんのお墓です。
小学校や中学校の教科書にも載っていたこともあって、子供の頃はよく星さんの小説を読んでいました。
SF小説作家にしてはシンプルで、どことなく癒される風情があって私は大好きです。
星新一墓.JPG
先日あるお客様との打ち合わせの中で、生前ご主人が大変車が好きだったというお話を伺いました。
その想いを形にしたいと思い、石の車のオブジェを飾ってみたらどうかとご提案しました。
細かい加工が多かったので、私の予想に反してかなり高額になりましたがご家族様には大変好評を頂きました。
ビートル図面.jpg
設計図
ビートル.JPG
完成品
また打ち合わせのお部屋で拝見した家族写真が、皆さんとてもいい笑顔をされていました。
お話を伺うと最後に行った家族旅行のお写真とのことでした。
場所は和歌山県の千畳敷。
お墓には、その千畳敷をイメージして諏訪鉄平の石張りを施しました。
鉄平.JPG
私はまだまだ未熟者ですが、少しも早く先輩方のように
お客様の想いがいっぱい詰まったお墓を提案できるようになりたいです。

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「見立て物」の巻き石

2017年01月21日 08:00

髙橋 圭司
髙橋 圭司

本店の高橋です。

KIMG1721.JPG

これは古い墓石の一部を利用した巻き石です。
皆さま、「見立て物」って聞いた事ございますか?


そもそも「見立て」という言葉は「選び定めること」という意味ですが

芸術の世界では「他の物になぞらえて表現すること」を言います。

桃山時代以降、お茶の文化の発達の中で、
庭に置かれる手水鉢にも工夫が施されるようになります。
お茶室に入る前に手を洗い清めるための手水鉢に、
古い石灯籠や宝塔の一部を使うことに風情を見出していたようです。
このような手水鉢が「見立て物」です。

今回は、ご先祖様の古く立派な墓石を全て処分してしまうのは如何なものか
という話から墓石の台石部分を墓地を囲む巻き石に「見立て」ました。


長い巻き石の真ん中辺り 色の違う部分がそれです。

KIMG1723.JPG


元の墓石がこれで、その台石部分を利用しています。

DSC09495.JPG


開眼式にはご姉妹もお集まりになられ、ご満足して頂けました。

KIMG1216.JPG

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自然石のお墓

2017年01月19日 08:00

上山 典之
上山 典之
こんにちは、篠山店の上山です。

先日、弊社HPを見て自然石のお墓の問い合わせがありました。
ご希望のイメージ等を伺い、大阪の北部に丁場のある「能勢黒石」探しに行ってまいりました。
侘び寂び(わびさび)の心、和風の庭のような・・・。
自然石は奥が深く、気に入っていただく石を探すのも、私たち石屋の務めです。
墓石1
↑こんな丁場です。

CIMG3597.JPG

↑墓石に使えそうな石を発見
どんなお墓が出来上がるのか?
お楽しみに。
オンリーワンを目指して。

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お墓に影彫りをしています

2017年01月08日 08:00

園中 憲二
園中 憲二

こんにちは篠山店の園中です


先日、あるお客様から
「亡くなったお父さんが撮った写真をお墓のどこかに反映させたい」
とのご依頼がありました。


写真が趣味のお父様が撮られた写真がこちらです。

1 水仙写真.jpg
今回は、お父様が撮られた水仙の写真を黒御影石へ影彫りにしました。
そして、その黒御影石のプレートをお墓に取り付け致しました。

2 IMG_2048.JPG
影彫りとは磨いた石の表面にノミで点を打ち込む技法です。
点で削られた部分は白く、残った部分は黒く、そのコントラストで写真の花を
点刻の明暗で浮び上がらせて写真をそのまま写し出すことができます。

3 IMG_20522.jpg
好きだった植物や思い出の風景、家族の写真をそのまま加工が可能です。
故人の思い出をこんな形で残されるのはいかがでしょうか?

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お墓の展示場

展示会 次回は3月を予定しております。

山南本店久下小学校近く
滝野店JR加古川線滝駅すぐ前
たんば篠山店丹南篠山IC近く