Q.子供たちに迷惑や負担をかけたくない

2018年06月13日 08:00

森田 浩介
森田 浩介
仕入担当の森田です。
今日は、
子供たちに迷惑や負担をかけたくない
こんなテーマでお話したいと思います。
お墓の相談の現場で
お墓の相談で多いのが、
「子供たちに迷惑をかけたくないので・・・」
「先々、子供や孫たちの負担にならないようにしたい」
とおっしゃる方がおられます。一部の方というよりは、結構な方がおっしゃいます。
このお話が出ました時に私が申しますのは、
「そんなにお父さん、お母さんの供養って負担でした?」です。
ほとんどの方は、
「私たちはそんなことありませんでした。そうすることが当たり前だったし・・・」という答えが返ってきます。
どうして今の若者には供養が負担だと思ってしまうのでしょうか。実際に供養にはどんな負担があるのでしょうか。
どんなことが負担なのか
ご供養に対することで、負担と考えられることはいくつかありますが、大きく分けて2つあります。それが、
1.金銭的な負担
2.お参りの負担
です。
現代社会では、実はご供養が始まる前から、様々な費用がかかっています。医療費や介護費用がその代表でしょう。そして、お亡くなりになったら「葬儀費用」があり「お寺さんの費用」もかかります。そしてご納骨に至るまでには「仏壇」「墓石」と必要になっていきます。
確かに、ここまで見てみるとかなりの費用が掛かりそうです。では、ひとつひとつを見ていきましょう。
葬儀の費用
お葬儀には費用がかかります。昔は自宅で葬儀をして、近隣の人は仕事を休んでお手伝いをしました。しかし今は、ほとんどが葬儀場でとり行われます。そのため「香典」という形で葬儀に協力するという形になりました。
葬儀の費用はいくらぐらいでしょうか。規模にもよりますが、この辺りでは50~120万円ぐらいが多いようです。その費用の約70%が香典で賄われるという調査結果もあります。大きな規模の葬儀では、場合によっては黒字になることもあるようです。
これは昔から考えられていた「相互の互助システム」が成り立っています。今まで香典をされたお宅からは、同じ様に香典がされるからです。ですから、よほどの理由がない限り「香典受取拒否」はされない方をおすすめします。
お寺さんの費用
檀家になりますと毎年いくらかの費用はかかりますが、毎年すべてのお布施をしても、実際には1~2万円ぐらいでは納まるのではないでしょうか。お寺さんにかかる費用でまとめてかかるとすれば葬儀の時です。
葬儀では導師様としてお送りいただき戒名・法名までいただくとそれなりの金額にはなります。今までお世話になった親ですから、お別れの時ぐらいはそれなりのことはしてやりたいなと思います。
あとは法事があります。ただ、こちらはどこまでするかは個々の判断によるものが大きいようです。家族や親戚の方、お寺さんとお話の上、お決めになられる方がいいでしょう。
仏壇の費用
田舎の家であれば仏壇はあるものですが、新しい家ではそうはいきません。また、家にまだ仏がいなければ無い場合もあります。
仏壇には大きさが色々あり、その家庭に合わせて選ぶことができます。安いもので数万円から、小ぶりのものならそれなりにいいものでも30万円ぐらいであります。仏壇を買ったからといってその後に費用がかかることはありません。お位牌や過去帳があれば、あとはお線香とローソクぐらいのものでしょう。
お墓の費用
最近は郊外の墓地も安くなりました。ここ丹波市ではもともと墓地代は安価なため、墓地代に負担を感じてらっしゃる方も少ないでしょう。都市部へ行きますと敷地が小さい墓地も多く増えており、石にこだわりさえなければ50万円程でもあります。管理料も年間に数千円が相場です。
最近はやりの樹木葬や納骨堂でも、実はそれなりの費用がかかります。1体30万円で夫婦だと50万円ですと、あとの家族のことを考えれば割高になってしまいます。また散骨などは残された人にとっての精神的なショックが大きいようです(そんな本も多く出版されています)。
お参りの負担について考えてみる
わざわざお墓参りのために、誰もいない地元へ帰るのも無駄・・・。確かにそうかも知れません。まだ地元に親戚の方やお世話になった方がおられるならいいですが、それが亡くなってしまってからでは、お墓参りも負担になるのかもしれません。そうなれば、近くにお墓や遺骨を移転する「改葬」をされた方がいいでしょう。
でも負担は掛かるものの、故郷があるということはいいものです。そこには自分のルーツがあり、懐かしい思い出もあることでしょう。もし「改葬」をされるにあたっても、そんなルーツや家系のことをお調べになることをおすすめします。きっと何か発見があるかもしれませんよ。
まとめ
いかがでしたしょう。確かにご供養に関する費用は、金銭的な負担がないとは言えません。「こんなにかかるのか」と思われた方もおられるでしょう。反対に、予想していたよりも少額だったと思われた方もおられるでしょう。
よくテレビなどでは、「お寺さんのおつきあいが大変」というコメントを目立つように流しているようですが、大半のお寺さんでは決してそんなことはありません。一時的に費用はかかりますが、毎年毎年どんどん掛かるみたいなイメージはやめてほしいですね。せっかくのご縁ですから、大切にしていきたいものです。
仏壇やお墓についても同様のことがいえます。実は一度建ててしまえは、あとはさほど費用はかかりません。それよりも、仏壇やお墓がある暮らしの豊かさの方が大切だと私は思っています。

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