本店 山崎です。
お墓にあるお地蔵様は、そのほとんどの場合が「水子地蔵」として設置されています。
仏教では、親より先に死んでしまった子供は、親不孝をした罪となり賽の河原で石を積まなければなりません。親を思いながら、徳を積むために一つずつ石を積みます。
しかし、その石積みを鬼が崩して邪魔をしてきます。そこへお地蔵様が現れて子供たちを救ってくれるという考え方から、亡くなった子供を守るためにお地蔵様を設置するようです。
弊社で使用するお地蔵様ですが、その多くは舟形地蔵と言って、背中に船の形をした飾りを置いた物です。同じ舟形地蔵でも見た目にいくつか違う種類の物があります。
①合掌地蔵
弊社ではこの合掌地蔵をよく使用しています。合掌している水子地蔵は、水子の母親代わりの慈母地蔵尊とされています。母が子へ与える愛情のように深い慈愛の心を持ったお地蔵様です。
②錫杖(しゃくじょう)地蔵
賽の河原で石を積んでいる子供たちを救いにきた地蔵菩薩とされています。先に書いたように、石を積む子供を邪魔する鬼から救うお地蔵様です。
③子を抱いた地蔵(子安地蔵)
これは、妊婦の安産を守護してくださるお地蔵様です。また、子供が健やかに成長することをお守りしてくださるお地蔵様でもあります。
子供を亡くすという事は想像するにも耐えがたい辛いことです。軽々しく言えませんが、生まれて来れなかった子供、また幼くして亡くなった子供へ冥福の意味を込めても、水子地蔵を見かけたら手を合わそうと思います。