仕入担当の森田です。
先日10月28日の新聞に『「無断で墓じまい」提訴』という記事がありました。
内容を見てみると
訴えを起こしたのは90才の女性、自身の父親が建立したお墓で、両親と兄弟が埋葬されていたとのこと。弟(おそらく長男)夫婦がお墓をみていたがすでに他界されており、子供もいなかったのか、その後のお寺のおつきあいを弟の妻の妹と弟(←ややこしいなあ)が引き継いでいたようであった。
実際のお墓の継承はどの様になっているのかは分かりませんが、おそらく、この訴えを起こした女性の存在は無視されていたようです。存在を知っていたのか、知らなかったのかは分かりませんが、とても残念な結果です。
ここで私が思いますには、
誰にも悪意はない
墓じまいをされた実弟の妻の妹と弟にしても、管理を放棄することはマズイと考えてされたことです。多くの放置された無縁墓を考えればきちんとされています。
また住職とも相談されています。しかし、この時にそのお姉さんの存在に気付けていないのは残念ですね。お寺の墓地ならお参りのたびにご挨拶されていたら、違った結果だったかもしれません。
実は難しい「墓じまい」
私は「墓じまい」という言葉が大嫌いです。この言葉を作った人も使う人にも全く罪はありません。でも、本来の意味である「お墓の改葬(今のお墓は撤去するが別のところにお祀りし直す)」ことが軽んじられて、「お墓なんて無くしてしまえ」という乱暴な意味につながっているような気がします。
お墓はお参りされる人のためにあります。とは言うものの、誰がお参りされているかをすべて把握するのは大変困難です。ですが、最低限その親族ぐらいは調べたいものです。
お墓はいつでも撤去できます
撤去して無くしてしまったらおしまいです。いま流行りの「不要なものを捨ててスッキリ」な気分なのかもしれませんが、こんなこともありますので、最後の最後まで置いておいてほしいです。また生前に自分が亡くなったらこんな風にしてほしいと予約しておくことも可能です(お墓のみとり)。
まとめ
今回は新聞の記事から少し考えてみました。残念というしかない内容です。お墓の改葬はくれぐれも慎重にしてください。