滝野店の中村です。
多可郡多可町加美区に”岩座神”という地区があります。
この地名、何と読むかわかりますか?
“いさりがみ”と読みます。
以前は担当エリアだったのでよくこの地区に行っていましたが久しぶりに訪れました。
この岩座神は「日本の棚田百選」に選ばれております。
標高1005mの播磨地域の最高峰である千ヶ峰の南側山腹の斜面地に棚田の風景が広がっています。
この棚田は鎌倉時代につくられたといわれています。
民家が点在する、日本の原風景とも呼べる棚田の景色、その美しさは西日本一ともいわれています。
改めて訪れてみると、絵画の中に吸い込まれたような不思議な気持ちになります。
何だかジブリ映画に出てきそうですね。
この棚田の特徴は石積みの棚田であることです。
石垣は地場産の石材を用いて作られたと伝えられています。
この石垣には約800年前のものあるそうです。
この石積は下部法面に石組を施し、上部法面を土坡を乗せています。
石組の部分が腰巻に似ているので「腰巻石積」と云います。
全国的に珍しい石積の棚田です。
また、寺勾配と呼ばれる石積みの反り返りの美しさが特徴です。
寺勾配とは寺の屋根の様に、上にいくほど急になりそり上がる勾配だそうです。
寺勾配は、地滑り防止や生態系の保全等、多面的な機能をもつとされています。
また保全のための石垣の草取りは重要な仕事です。
高い石垣の草取りが安全に出来る様にプレートをはめ込んであります。
これだけの石積を手作業で作っていった苦労と技術の高さに圧倒されます。
四季によって様々な顔がある岩座神の棚田、是非一度訪れてみて下さい!