滝野店の福島です。
一口に「お墓」と言っても、お墓を形づくる部品にはそれぞれ名前があります。
例えば…「香炉(こうろ)」です。ご存じの方も多いかと思いますがお線香を供える所になります。
それでは「水鉢(みずばち)」がどの部分なのかおわかりでしょうか?
「水鉢」とは、ご先祖様や故人に水を上げるために使用する鉢のことを言います。
一般的には、上部に楕円形のくぼみがある、花立の間にある石が「水鉢」です。
数センチ程のくぼみがあるものが一般的です。諸説ありますが、仏様はお水とお香が好物と言われています。
そのため【いつもお水を絶やさない】こと、そして【なるべく頻繁にお香をあげる】ことが大切と言われてます。
また、故人やご先祖様がお墓に舞い降りて、ご自分のお顔を映す鏡(水鏡)の役割もあるという説もあります。
水鉢は宗旨宗派や地域によっても意味合いが違います。お墓を建てる際はお世話になっているお寺様や、私ども石材店にご確認される事をお薦め致します。
たまに「故人の好きだったビールやコーヒーなど入れても良いの?」と仰られる方がおられますが 答えは「NO」になります。
石は工業製品とは違い自然の産物です。 お墓参りの際の水拭き程度で石が傷むことはありません。
しかし、お酒やジュースなどを入れるとなると話は違います。
ビールやお酒はそのままにしておくとカビが生えて黒ずんでしまいますし、乾いた後は糖分が残ってベタベタになってしまいます。ジュースも同じです。
コーヒーやお茶も湯呑みや急須に茶しぶが付くのと同じように、石にも茶しぶが付いてしまいます。
お水以外の水分はシミの原因となり、石にとっては良くないと言えます。
また、どうしてもお酒やジュースをお供えしたい場合は容器のままお供えし、お参りが終わったら持ち帰り故人を偲びながら頂くことが供養につながると思います。