森田石材店ブログ - ちょっと考えてみました -

よっぽどの縁ですね

2019年04月11日 08:00

森田 浩介
森田 浩介

仕入れ担当の森田です。

今日は本をご紹介します。軽く読めますのでおすすめです。でも内容は濃いです。

「よっぽどの縁ですね(大谷徹奘氏)」

よっぽどのご縁ですね.jpg

これは薬師寺副執事長である大谷徹奘(おおたにてつじょう)さんの講演録になっています。

実際の講演CDもついていますので、聞くだけでもとてもいい内容になっています。

お寺さんのお話らしく、背筋がピンと伸びるような感覚です。お話のキーワードは3つ。

身心安楽

自覚悟

よっぽどの縁ですね

他にもいい言葉は出てきますが、この3つは少なくとも心に留めておきたいです。

CDでお話を聞いてから本の内容を見ると、より理解が深まるのではないでしょうか。

あとCDには入っていないのが「あとがきにかえて」です。

せっかくですから、本の方も読んでくださいね。

映画「洗骨」

2019年04月03日 08:00

森田 浩介
森田 浩介

仕入れ担当の森田です。

先日、映画「洗骨」を観ました。

映画「洗骨」.jpg

公式サイトはコチラ

洗骨とは沖縄の島で代々伝わる風葬の儀式です。

死者をお墓(映画の中では洞窟のようなところ)に棺桶のまま入れておき、4年経ったところでもう一度外に出して棺桶のフタを開けます。

そして、そのお骨をひとつひとつ取り出し、みんなで洗い清め、またお墓に戻します。

一見するととてもグロテスクな行為に思いがちですが、実際はとても神聖な儀式だと思います。

これを一族みんなで行う風習はいいものだなあと感じます。

さて、ストーリーはネタバレになるので書きませんが、ここに埋め込まれているストーリーは神話と同じ、なぜ人間が死者を大切に扱うのか(葬るのか)が伝わってきます。そんな映画に私は感じました。

この映画を観て、数年前に玄侑宗久さんが雑誌のインタビューにお答えされていた記事を思い出しましたので、その一部を以下に引用します。

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記者:直葬や散骨、樹木葬など葬儀の簡略化が進んでいますが、それは自分の死後をおろそかにしてしまっているということでしょうか。

玄侑:というよりも、「連続性をおろそかにしてしまっている」ということなんでしょうね。私はこの寺の35代目の住職ですが、34代と36代の「つなぎ」という意識をとても強く持っています。たかがつなぎ、なんですが、されどつなぎ。脈々と伝わってきた連続性が、つなぐことで守られるという安心感を私に与えてくれます。

自分の死後、どういう状態で、どこに埋葬されようが別に構わないというのは、こうした連続性が意識できなくなっているのかも。先祖や地域など、多くの連続性を感じるということを、生き甲斐として感じて欲しい。

さらに言えば、寺や仏像はなぜ尊い存在なのか。それは何百年もの間、寺が修行の場であり、仏に対して僧侶や信者が仏餉(ぶっしょう)をはじめとするお供え物を綿々と続け、手を合わせ続けてきたからに他ならなりません。

連続性さえ大事にすれば、「死後、自分がどこに埋まるのか」ということも含めて、理屈では説明しにくい安心感をもたらしてくれると思います。(日経ビジネス「宗教崩壊」より)

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連続性なのですね。

灯籠って何のためにあるの?

2019年03月30日 08:00

藤井 勇輔
藤井 勇輔

滝野店の藤井です。

まだまだ新人で日々勉強中の身なので、お墓を見た際に

「なぜこの形をしているんだろう?」

「この部材はどういった意味があって置かれているんだろう?」

と疑問に思う事がまだまだたくさんあります。

そんな私が最初に思ったのが「お墓に灯籠があるのはなぜなんだろう?」という疑問です

灯籠付きのお墓.jpg

大小さまざまありますが、このような灯籠が付いたお墓をよく目にします。

ではなぜお墓に灯籠があるのか?

それは、灯籠が火をあらわしお墓を守るという意味があるそうです。

また、灯籠の側面にはこのように
太陽と月.jpg

画像手前には太陽が、奥には月が彫られています。

これは、昼も夜も照らしていて1年中火をともしているのと同じ功德をしているという意味があるそうです。

日々勉強していると、他にもお墓や仏事の「これってどういう理由があるんだろう?」と思う事が多いです。

これからも日々気づいた「なぜだろう?」を紹介していきます。

もうすぐ春のお彼岸です

2019年03月12日 08:00

山崎 倫子
山崎 倫子

本店 山崎です。

「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があるように、だんだんと寒さも和らいできました。彼岸がくると季節の変わり目を感じますね。

そして、彼岸=お墓参りへ行く日と考えられる方も少なくないと思います。

一般的にお彼岸は春分の日の前後3日を合わせた7日間のことです。祝日法により、春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」。

秋分の日は「先祖をうやまい、亡くなった人々をしのぶ日」と定められています。

また春分の日と秋分の日は昼と夜の長さがほとんど同じで、太陽が真西の方角に沈みます。仏教の考え方では、西にあの世が存在する場所があるとされています。

そのため、春分の日と秋分の日は、あの世と最も距離が近くなる日と考えられました。ですから、自然とお墓へ参るという行為が行われるようになったのでしょうね。

お彼岸のお供え物は、これも皆さんご存知でしょうが、春は「ぼたもち」秋は「おはぎ」を供える事が一般的です。

ぼたもちもおはぎも、実は同じものですが、季節によって「牡丹」と「萩」にちなんで名付けられています。

ぼたもちを供えて手を合わせたいですね。(お墓へ供える際は、持ち帰ってくださいね!)

この頃は、だんたんと暖かい日も増えてきて、そろそろ桜も咲くかなぁ~と出かけるのにもよい時期ではありますが、時間を見つけお墓やご仏壇にお参りするというお彼岸本来の目的も果たしたいものです。

私も先日、スーパーに立ち寄った時、普段ならあまり通らない和菓子のコーナーで、「あぁ、おばあちゃんがこの大福好きだったな~」とふと思い出しました。

そろそろお参りに来てよと、言ってるのかもしれません(^^)

teoke1.gif

このあとどうしちゃお

2018年12月20日 08:00

yoshidumi
yoshidumi

本店の義積です。

今週は、私の大好きないとこが病気のため他界しました。葬儀のあと残されたご家族と「亡くなったら人はどうなるの」の話をしました。

仏教では仏様がお迎えに来られます。また、俗説ですが亡くなった親しい親族もお迎えに来てくれるとも聞きます。本当のところは分かりませんが、今日は死後の世界はどうなるかがテーマの本をご紹介します。

メディアで話題になっているヨシタケシンスケさんの絵本です。

主人公の男の子が、おじいちゃんが亡くなった後に「このあとどうしちゃおう」と書かれたノートを見つけます。

そこには「自分が将来死んだらどうなりたいか、どうして欲しいか」たくさん書いてありました。

この本は「死」がテーマです。作者ヨシタケさんは、身近な人が亡くなり人は死の間際になればなるほど死について語れないと実感されました。

『「死」について考えることは縁起でもないと考えられがちですが、改まったものではなく、ふざけ半分で本音を気軽に話せるきっかけになればと作りました。

誰もが「死」は必ず経験します。子供であろうが、大人であろうが、それぞれの死生観があります。「死」は茶化したらいけないものですが世の中ふざけながらじゃないと語れないこともたくさんある』とヨシタケさんは言われています。

亡くなくなったらどうしてほしいかを書くノートといえばエンディングノート、子供向けの絵本にしたらテーマが重過ぎではないのかな⁉と思いながらページをめくっていくと大違い。

ユーモア溢れる内容にクスリと思わず笑ってしまいました。

私が死んだらどうしたいか、空を飛んで世界中を旅してみたい。旅に飽きたらまた生まれ変わって亡くなった父と母の子供に生まれたいです。

20181220絵本1.jpg

私はヨシタケシンスケさんの絵本シリーズが大好きで、本屋の絵本コーナーでつい手に取り見てしまいます。

20181218絵本2.jpg

こちらの本も今人気です。最近知りましたが、このヨシタケシンスケさんの祖父母は当社本店のご近所の方(現在は住んでいらっしゃいません)だったそうです。

更に親近感が沸きました。どの本も、大人も子供でもたくさんの方に、ご覧いただきたい一冊です。

一緒にお墓に入ろう

2018年12月14日 08:00

森田 浩介
森田 浩介

仕入担当の森田です。

今日はこんな本をご紹介します。

一緒にお墓に入ろう(江上剛著)

一緒にお墓に入ろう.jpg

またもやタイトル買いですが、著者の江上剛さんはナント私の高校の先輩(柏原高校)です。

さて内容ですが、この丹波の田舎のお墓をめぐって話が進んでまいります。ここに住んでいる私からしますと、それなりに不自由のない生活をしているつもりなのですが、東京から見ればすご~く辺ぴなところという印象なのですね。登場する奥様の言葉が、田舎者の心に刺さります。

この小説がとても参考になるのは、話の内容を通して現代の葬送(特にお墓)の内容がよく分かることです。一般の方が散骨や樹木葬に対してどんな風に思っているのか?都心の納骨堂と郊外のお墓の違いやメリット・デメリットなどが克明に綴られています。

また夫婦の納骨に対する価値観の違い、嫁姑の関係、田舎のお寺との離檀料の話まで、この手の事の問題のオンパレードでとても楽しく読みました。最後の結末には少々驚きましたが・・・。

墓じまいの結末

2018年11月28日 08:00

森田 浩介
森田 浩介

仕入担当の森田です。

本日はジャケ買いの様に買ってしまった本『墓じまいの結末』をご紹介します。

お書きになっているのは森下瑞堂さんというご住職。といっても、ワリと最近までマスコミ業界におられた方らしく、出家されてご住職になられたようです。
墓じまいの結末.jpg

さて内容としては、「霊は骨に宿るのではなく石に宿る。」「戒名を彫ったお墓に霊が宿る。」という感じの表現が多いです。

ここらの内容が、死者と会話ができる住職(この方の師匠)の話に基づいているものです。当然、それを科学的に証明できるはずはありませんが、読んでいて、おそらく間違ってはいないのように思えます。

こんな仕事をしておりますので、少なからずこのような内容には慣れているためスッと入ってくるのですが、事実と言ってしまうことも私には出来ませんので微妙です。

この本の中で「的」を外さない供養の仕方について書かれていました。その方法はすでによく知られている、今までどおりの当たり前のお墓参りや仏壇に手を合わせるということです。しかし現代人には全く響かないのでしょう。なぜなら、その理由がわからないから。

もし、私がこんな仕事でなければ、こんなことを真剣に考えることもなかったでしょうし、もし、そんな必要に迫られたときでも、できるだけお金がかからない方法をネットで探し、それについて心地よい意見を言っている人の話に賛同するのでしょう。

しかし、見えないものでも大事なものは大事だということ、先祖に感謝すること、先人を敬うことは人としての基本なのかもしれないと、幸運にもこの仕事をしていることで知ってしまったような気がします。

話はずれましたが、墓をしまうということは完全に無くしてしまうことではなく、霊の拠り所は小さくても作って置くべきで、それが先人を敬うということとありました。

まさにそうだと思いますが、私たち石材店がそのような受け皿をこれから用意していかないといけないのかもしれません。

無断で墓じまい!?

2018年11月12日 08:00

森田 浩介
森田 浩介

仕入担当の森田です。

先日10月28日の新聞に『「無断で墓じまい」提訴』という記事がありました。

20181028無断で墓じまい.jpg

内容を見てみると

訴えを起こしたのは90才の女性、自身の父親が建立したお墓で、両親と兄弟が埋葬されていたとのこと。弟(おそらく長男)夫婦がお墓をみていたがすでに他界されており、子供もいなかったのか、その後のお寺のおつきあいを弟の妻の妹と弟(←ややこしいなあ)が引き継いでいたようであった。
実際のお墓の継承はどの様になっているのかは分かりませんが、おそらく、この訴えを起こした女性の存在は無視されていたようです。存在を知っていたのか、知らなかったのかは分かりませんが、とても残念な結果です。

ここで私が思いますには、

誰にも悪意はない

墓じまいをされた実弟の妻の妹と弟にしても、管理を放棄することはマズイと考えてされたことです。多くの放置された無縁墓を考えればきちんとされています。
また住職とも相談されています。しかし、この時にそのお姉さんの存在に気付けていないのは残念ですね。お寺の墓地ならお参りのたびにご挨拶されていたら、違った結果だったかもしれません。

実は難しい「墓じまい」

私は「墓じまい」という言葉が大嫌いです。この言葉を作った人も使う人にも全く罪はありません。でも、本来の意味である「お墓の改葬(今のお墓は撤去するが別のところにお祀りし直す)」ことが軽んじられて、「お墓なんて無くしてしまえ」という乱暴な意味につながっているような気がします。
お墓はお参りされる人のためにあります。とは言うものの、誰がお参りされているかをすべて把握するのは大変困難です。ですが、最低限その親族ぐらいは調べたいものです。

お墓はいつでも撤去できます

撤去して無くしてしまったらおしまいです。いま流行りの「不要なものを捨ててスッキリ」な気分なのかもしれませんが、こんなこともありますので、最後の最後まで置いておいてほしいです。また生前に自分が亡くなったらこんな風にしてほしいと予約しておくことも可能です(お墓のみとり)。

まとめ

今回は新聞の記事から少し考えてみました。残念というしかない内容です。お墓の改葬はくれぐれも慎重にしてください。

森田 浩介
森田 浩介

仕入れ担当の森田です。

前回の続きです。なぜ、春のお彼岸の仕事をそんなに急いでやっているのかです。

中国人だって同じ人間です

石の加工は実は大変なのです。ひとつひとつが全て違います。自然のものなので、キズが出たり黒や白の模様がでたりもします。
オートメーションというわけにはいきません。やっぱり人間がやる仕事ですので限界があります。ですから、締め切りが迫っているのにドバっと仕事が入ってくると、無理になってしまいます。
この場合、

  • 1.約束の納期を守れない
  • 2.工程が飛ばされる(手抜き)
  • 3.慣れない人が作って仕事が悪くなる

などの問題が起こります。

中国加工風景.JPG

できれば腕の良い熟練工に加工してもらいたい

12月が勝負

当社では、実はこの時期(11~12月)に多くの商品の注文を出します。それもかなり先(3月)までの仕事です。

そして12月までの余裕がある時期に加工をしてもらいます。そして検品をして、問題があれば1月上旬までに完了するようにしております。

貿易の仕事では、何かトラブルがあった時でもそのリカバリーができる時間が必要になります。

ですから、少なくとも問題が発生して対処できる2週間以上前には確認しないといけないので、1月の中旬ぐらいが最終の目安になります。

まとめ

色々と書いてまいりましたが、こんなことから、お客様には早めに様々なことをお決めいただいております。

時々、「◯◯石材やったら間に合うって言ってた」とおっしゃることもございます。確かに、間に合う場合もありますが、いい仕事をしたいという私どものわがままですが、出来るだけお時間をいただいております。

特に、現場での寸法に関しては、まだ先の仕事であっても早めの立会をお願いしております。

春のお彼岸のお仕事は、こんな風に進んでおります。

森田 浩介
森田 浩介

仕入れ担当の森田です。

今日はとても仕入担当者らしいお話です。

10月も下旬にさしかかりますと、私の仕事は年末モードになります。それは、中国で加工した商品が入ってくるタイミングが年末に近くなってくるからです。

お彼岸まで何ヶ月もあるのに

きっとこの様に思われた方は多いのではないでしょうか?確かにまだ何ヶ月もありますので、さほど急ぐ必要はないように思います。

もちろん、すべて国内で加工する場合は全く問題はありませんが、中国で加工するとなるとなかなかそうは行かないのです。その理由は中国の春節と日本の春のお彼岸にあります。

中国の春節

来年2019年の春節は2月5日だそうです。この日がいわゆる元旦です。日本でも同じですが、大晦日まで仕事はしませんよね。

つまり、その前の週でほとんどの工場が仕事じまいをします。

中国人にとって春節は最大のイベントです。すご~いお祭り騒ぎです。まさに待ちに待ったお正月です。そしてその休みは1週間以上はあります。

また田舎ほど長く休みを取りますので、実際には1ヶ月近く工場が止まってしまう場合もあります。

日本の春のお彼岸

お彼岸までにお墓をキレイにしたいとおっしゃる方は、昔に比べて減りましたが、それでもそれなりにおられます。

日本人にとってはお彼岸はひとつの節目になっています。特に春の彼岸は、寒い時期から暖かくなるタイミングですので、多くの工事が集中することになります。

この春節のタイミングが、お彼岸前の工事のタイミングに重なってしまうため、石屋さんの業界ではアタマが痛い問題になっているのです。

ギリギリは怖い!

ではどんなリスクがあるのでしょうか?

1.期日に間に合わない可能性がある
2.仕事が悪い商品が入ってくる可能性が高くなる

そして一番怖いのが…

不合格品がごまかされて入ってきてしまうことです。

これはどんなに注意をしてもゼロにすることが出来ないのが悲しいところです。ですから、余裕のある時に良い加工をしてもらい、しっかりと検品をして、いいものを納めてもらうことが最優先となります。そのための余裕になります。次回へ続く

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お墓の展示場

展示会 次回は3月を予定しております。

山南本店久下小学校近く
滝野店JR加古川線滝駅すぐ前
たんば篠山店丹南篠山IC近く