森田石材店ブログ - ちょっと考えてみました -

永代供養墓

2018年07月02日 09:30

yoshida
yoshida

滝野店の吉田です。

先日、京都の親戚の3回忌の法要があり、本堂での法要のあと、寺墓地のお墓にお参りにいきました。
寺墓地には空き区画もあったそうですが、子どもたちも仕事の都合で遠方(今は茨城県)に住んでいて、この先お墓の面倒をずっとみれるかどうかわからない状況ですので、永代供養墓にしたようです。
最終的に合祀されることなく、個々の家ごとの家族墓としての永代供養墓でした。人数制限もなく、永代供養料を追加すれば将来的には子どもたちもそのお墓に入ることができます。
下部の黒石(墓誌)に霊名を彫刻していきます。
永代供養墓.JPG
こういう状況は都会だけに限らず、中兵庫の私達の営業エリアでも「永代供養」という言葉を、よく耳にするようになっております。永代供養墓も、最終的に合祀される墓が多いのですが、家族墓としての永代供養墓も増えていくかもしれません。
開眼供養

2018年05月24日 16:52

山崎 倫子
山崎 倫子

本店の山崎です

このブログでも何度も登場する言葉に「開眼供養(法要)」があります。私たちの業界では、当然知っている言葉で、もちろんご存知の方も多いと思います。しかし、それに接する機会が無ければ、まったく知らない言葉という方もおられるでしょう。私も、この会社に入るまでは聞いたことがありませんでした。
「開眼供養」とは、お墓を新しく建てた時、またお墓を改装した時に僧侶を招いてお経をあげてもらうことを言います。家や建物を新しく建てたら、竣工式を行うようにお墓を建てた時の儀式の事です。もちろん、お墓だけでなく、仏壇・お位牌などでも同じ事を行います。
お墓は建てたすぐは、まだただの石です。この開眼供養を行う事によって、仏さまの魂を迎え入れる準備をします。迎え入れて初めて拝む対象となり、「お墓」になります。そもそも、開眼供養とは、昔、仏像制作において、一番最後に目を書き込んでいました。それによって、仏像に魂が入るとされていた事に由来します。宗派・地域によっては様々な呼び方があり、「入魂式」「お性根入れ」「御魂入れ」などがあります。呼び方は様々ですが、どれもお墓へ魂を入れる儀式の事です。浄土真宗の場合は、お墓に魂を入れるという概念がないため、「建碑法要」「御移徒(おわたまし)」という法要を行います。
簡単に開眼の事を言いましたが、開眼供養をしたからと言ってお墓まいりをせずにそのままにしておくというのは良くない事と思います。頻繁にとはいかないかもしれませんが、実際にお墓に行って手を合わす事が一番の供養になると思います。
ダウンロード.jpg
お墓の「霊標」「墓誌」

2018年05月08日 08:00

山崎 倫子
山崎 倫子

本店 山崎です。

ご存知の方が多いと思いますが、「霊標」「墓誌」とは、墓石などの横に建てて、戒名(法名・名前)・没年月日・お名前・亡くなられた年齢を彫刻するものです。
霊標.jpg
弊社では、一般的に「霊標」「墓誌」と言えば、この写真のものの事を言います。これは、必ずしも建てなかればならないという事はありませんが、代々のお墓を建てる場合、誰がそのお墓に入っているのかを一目で知る事が出来ます。
私自身もそうですが、自分の祖父母は亡くなった日や名前を正確に思い出す事は出来ます。しかし、祖父母の親となると会った事もありませんので、亡くなった日を正確に言う事も出来ません・・・名前もうろ覚えです・・・(ひいおじいちゃん、ひいおばあちゃんごめんなさい!)
でも、墓地へ行き霊標を見ると知る事が出来ます。私の子供も、生まれる前に私の祖父母ともに亡くなりましたので、もちろん会った事も名前も知らないと思います。でも、お墓参りへ行った時に、霊標を見ながら伝える事が出来ます。どんな人だったのかを教える事も出来ます。
墓地のスペース的に置けないといった問題もあるかと思います。弊社には先ほど、紹介した霊標以外にも省スペース型霊標というものもあります。
省スペース型.JPG
このように、台の寸法が大きくないので、場所をあまりとらずに狭いスペースにも置けるものです。さらには、
IMG_9534.JPG
このように、外柵に一部に組み合わせて戒名板のみを建てるといったデザインも可能です。様々な提案ができますので、墓石をお考えの際には合わせて検討してください。
福島 正弘
福島 正弘

滝野店の福島です。

先日、あるお客様から霊標(墓誌)に故人の戒名などを彫刻する「追加彫刻」のお仕事を承りました。

その際に「享年と行年のどちらが正しいの?」との質問をいただきました。

享年と行年の違いを一般的な考え方から比較してみますと、

  • 享年(きょうねん):天から享けた(授かった)年数という意味を持ち、数え年で考えられることが多い。
  • 行年(ぎょうねん):生まれてから経た(修行した)年数という意味を持ち、満年齢で考えられる事が多い。

調べる資料や発言する方によっても解釈が違うため、享年も行年も数え年という考え方もあります。

どちらも亡くなった方の年齢を意味する言葉ですので、どちらでないとダメということもなく、葬儀を勤められたご住職の考え方にお任せする事が多いのかと思われます。

基本的には葬儀の際の白木の位牌や、お仏壇の位牌などに書かれている文字や年齢に合わせて彫刻します。

既にご先祖様のお名前が刻まれている場合には、彫り方を合わせるために、享年で彫られていれば享年に、行年で彫られていれば行年に合わせる事になります。

享年=数え年・行年=満年齢という説と、享年も行年も数え年で意味合いだけが違うという説があるため判断が難しいですが、日常使用しているのが満年齢でありますので数え年の年齢を見ると違和感を持つ方も多いようで、最近では分かりやすいように満年齢を用いる事が増えているようです。

結論としましては、どちらが正しいといった正解は無く、ご先祖様を参考にご住職の考えに委ねていただくのが間違いないかと思います。

自然石に銅板取付①

2018年04月30日 08:00

園中 憲二
園中 憲二

篠山店の園中です。

今回のご紹介は自然石への銅版を取り付ける工事です。

どんな石かというと・・・
20180430_1.JPG
こちらです。結構大きくてゴツゴツしています。
ここに、貼り付ける銅板は・・・
20180430_銅板.jpg
こちら↑↑↑↑↑歴史を感じます。
銅版に施されているのは釈迦三尊仏です。
釈迦三尊像とは、釈迦如来像を中尊とし、その左右に両脇侍(きょうじ)像を配した造像・安置形式を釈迦三尊と称します。

両脇侍として配される尊像の種類は一定ではなく、文殊菩薩と普賢菩薩、梵天と帝釈天、薬王菩薩と薬上菩薩、金剛手菩薩と蓮華手菩薩などがあります。

ご住職によりますと、この銅版の作者は、木像彫刻家して有名な水島弘一氏とのこと。

水島弘一氏、戦前に奈良に居を移していた志賀直哉との交流し、後に七人会、入江泰吉(写真家)、上司海雲(僧侶)、熊谷九寿、杉本健吉(画家)鈴木光、須田剋太(洋画家)、水島弘一のメンバーとして活躍された方です。

次回は工事の様子を紹介致します。
無縫塔~むほうとう~

2018年04月22日 08:00

山崎 倫子
山崎 倫子

本店の山崎です。

先日、展示場に来られていたお客様が、ある石塔を見て「あれは、なんで他のと違うのですか?」と言われました。その石塔がこちらです。
KIMG0619.JPG
この石塔は、「無縫塔(むほうとう)」と言います。写真を見て頂くとわかるように、最大の特徴は墓石の竿石の部分にあたる丸っこい塔身の形です。ここが、縫い目・継ぎ目が無い事からこのように無縫塔と呼ばれるようになりました。また、卵のような形をしている事から、別名を、「卵塔(らんとう)」とも呼ばれます。
この形には、諸説ありますが、仏教の「宇宙の根源は無念無想」の思想からきていると言われています。すべてを合わせると卵形になるという思想につながっているためだそうです。
無縫塔の歴史は、鎌倉時代に中国の宋(そう)で流行したものが、禅宗の僧によって持ち込まれ、高僧の墓として建てられるようになりました。江戸時代には宗派を問わず、用いられるようになり、現在では一般の霊園ではあまり見かける事はありませんが、寺墓地で見かけるこの形のお墓は歴代の住職のお墓である事がほとんどです。
見かけた事がある方も多いと思います。先のお客様もこの話をすると「あ~!そういえば!」と思いだされる事があったようです。
今回、無縫塔について調べてみると、京都の泉涌寺には鎌倉時代からの無縫塔が並んでおり、国の重要文化財にも指定されている事で有名だそうです。一度見に行ってみたいと思います!
中村 淳
中村 淳

滝野店の中村です。

このブログにも度々出てくるのですが、最近「お墓の継承者問題」はこれからお墓を建てられる方にとって大きな問題のようです。
先日お世話になったお客様も同様に「お墓の継承者問題」で悩まれていました。
お子様は娘さんばかりで息子さんがおられませんでした。
しかも娘さんはご結婚されて性も変わっております。
こういう場合、よく採用するのが正面文字をお題目にする方法です。
こちらのお客様の場合、真言宗なので「南無大師遍照金剛」と彫ります。
南無.jpg
しかし今回の場合、娘さんのご主人のおうちのご宗派が違いました。
ですので将来的にどちらのご宗派になるかわからないとのことでした。
そこで今回は下のように彫刻致しました。
sennzo.jpg
家紋も入れておりませんので娘さんのご家族も引き続き使って頂けるようになっております。
今回は和型の墓石がご希望でしたのでこのように彫刻しました。
しかし今多い洋型の墓石であれば◯◯家と彫刻せずに、お好きな言葉を入れることで解決できます。
昨今、お墓の承継者がいないという事で安易に合祀墓や納骨堂を検討される方もいらっしゃいます。
これらは私も決して否定するつもりはありません。
しかし以前の記事にも書きましたが、大半の方はお墓についてじっくりお話されていないように思われます。
時代も変わりお墓の承継方法も多様化しております。まずはご家族、親族でじっくりと話し合って下さい。意外な方法が見つかるかもしれませんよ。
生まれ変わった数珠

2018年04月16日 08:00

yoshidumi
yoshidumi

こんにちは、本店の義積です。

先日、本社の近くの正覚寺様より、数珠をいただきました。木目が美しくとても素敵なものでした。
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触ると木の感触が心地よく、房も落ち着いた色で老若男女どなたでも使用できそうです。そして数珠には、一文が一緒に添えてありました。
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正覚寺様は最近地蔵堂の改修をされました。その改修のされる前の古材を使用して数珠は作られたものでした。
古いものを処分する事は単ですが、長年使用したものをまた別の形に残す事で何年も残されていきます。古い物は捨てるしかないことはありません。お墓を建てる時にも、古いお墓を全て処分される場合と、使用出来るものは使用される事もあります。足りない部分は新しい石で補足されることもあります。お墓は単なる石ではなく、ご先祖様の家でもあるので、なおさらですね。
正覚寺様、素敵な数珠をありがとうございました(^-^)
森田 浩介
森田 浩介
仕入担当の森田です。
前回に引き続き、金子稚子さんの講演について印象に残ったことをお話します。
大切な人と死別することは遠い将来かもしれないし、明日かもしれません。こんなことを書いている私にしても、明日必ず生きているという保証はありません。
こういう当たり前のことを再確認しなければならないなということを、お話から気付かされました。
講演の後のディスカッションでは、「もしバナゲーム」というカードゲームをしました。この「もしバナゲーム」とは、自分が余命宣告されたら何を優先したいかをカードを使ってする「縁起でもない」と怒られそうなゲームなのです。
もしバナゲーム.jpg
実際にやってみると、自分の中の価値観が整理されてゆくのが分かります。また他の人の選んだカードや選んだ理由を聞いていると、「そんな考え方もありだな」と勉強になることも多かったです。そして何より、身近な人と話しにくい話をしておくことの大切さが分かりました。
ということで、早速、この「もしバナゲーム」のカードを買いました。
実際はお客様にもこういった体験をしてほしいなと思いました。
もしご興味のある方は、お声がけください。
森田 浩介
森田 浩介
仕入担当の森田です。
先日、ある集まりで金子稚子(かねこわかこ)さんの講演を聞く機会がありました。
金子稚子さんは、2012年にお亡くなりになったジャーナリストの金子哲雄さんの奥様です。元々編集のお仕事をされていて、ご主人の最後の著書も編集をされています。現在はライフ・ターミナル・ネットワークという会社の代表をされています。
その話題になったのが「僕の死に方」という本です。
僕の死に方.jpg
私も発売されてすぐに購入して読んだ記憶がありました。その時の読後感は、亡くなる最後の最後までを克明に書き残されたとても貴重な本だなあという印象でした。
今回は、その奥様の話を聞くということなので、再度、予習のつもりでこの本を読み返してみました。すると不思議なもので、1回目は金子哲雄さんを中心にして読んでいたので気が付かなかった部分が、2回目に奥さんを中心に読んでみると浮かび上がってきました。そして当日の講演を聞きました。
内容はとても鋭い語り口調で、このエンディングという業界の事を捉えられていました。当たり前のことですが、人には多くの物語があり、その流れの中にお葬式やお墓もあるのですが、私たち業者はなぜかそんなことを忘れてしまっているように思い大変反省しました。
また、お墓の魅力とは、
①遺族の思いが込められていること
②お客さまにとって「的」であること
③固有のものであること
とお話されました。
「的」というと難しいですが、ルールではなく人によって使い方はそれぞれだが、お客さまにとっていいものにして差し上げるということです。
私たちはどのようなお墓づくりをお手伝いできるのかを考えさせられたお話でした。
つづく
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お墓の展示場

展示会 次回は3月を予定しております。

山南本店久下小学校近く
滝野店JR加古川線滝駅すぐ前
たんば篠山店丹南篠山IC近く