森田石材店ブログ - ちょっと考えてみました -

三鈷の松

2017年08月04日 08:00

上山 典之
上山 典之

こんにちは、篠山店の上山です。

見つけました。3本の松の葉。通常の松の葉は2本ですが、篠山のお寺の墓地で3本の松の葉を、それも落ちている松の葉のほとんどが3本です。

三鈷の松2.JPG

落ちている松の葉なのでもちろん枯れています。
三鈷の松1.JPG

おそらく、この松の木だと思います。周りの樹木より飛び抜けて大きいです。

有名なのは高野山金剛峰寺の御影堂(みえどう)の前にある松の木で「三鈷(さんこ)の松」と呼ばれています。

今から1200年以上も昔、弘法大師空海が唐(中国)の国へ渡って名州(現在は寧波)の港から帰国の際、師の恵果和尚から贈られた密教法具の一種である「三鈷杵」を東の空に向けて投げました。時に大同元年(806年)であったといいます。

投げた理由は『私が漏らすことなく受け継いだ密教を広めるのにふさわしい地へ行くように・・・」という願いが込められていました。

その後日本に帰ってきた弘法大師が、その三鈷杵を探し求めて各地を歩きまわり、弘仁7年(816年)頃、ついにその光り輝く三鈷杵が高野山の松の木にかかっていることが分かったというのです。

そうしたことによって高野山が真言密教の道場として開かれるようになり、この松を「三鈷の松」と言うようになりました。

三鈷杵の先(鈷部)が中鈷・脇鈷と三つに分かれていることから、その形とあわせて「三鈷の松」とも呼ばれています。
三鈷の松3.JPG

これが「三鈷杵」です、大きさは15cmくらいです。

高野山の三鈷の松の松葉は、お守りとして売られています。「三鈷の松」を財布に入れておくと、幸福になれるとか、お金が貯まるとか言われています。

篠山のお寺の三本の松葉は関係があるのか分かりませんが、良いように考えてみようと思います。

この時代の人はすごい

2017年08月02日 08:00

森田 茂樹
森田 茂樹

3年前に『手のひらの宇宙No3』という本の中で「お墓と職人」のテーマで数ページの執筆をいたしました。

その時お世話になった、あうん社の平野さんが復刻版で「シャープを創った男・早川徳次伝」を出版されました。

ぜひ社長にも読んでいただきたいとのことでしたので、早速購入して拝読いたしました。

シャープの早川徳次といえば、シャープペンシルを発明した人というぐらいは知っていましたが、断片的な知識しかありませんでした。ですから、何気な~く読み始めました。

さて、そんなふうに考えておりましたが、読みかけると止まらなくなり、なんと途中では涙を流しながら読みました。

実は、私、本を読むのはあまり得意な方ではありません。そんな私が止まらなくなるほど夢中に読んでしまいました。

明治の後半から大正~昭和と激動の時代を生き抜いてこられ、生きるために試行錯誤した様やアイデアを具体化する力、そして現実化する推進力、そのパワーは信じられない程です。

この時代といえば、森田石材店の創業者である祖父の森田藤四郎と重なります。

祖父も小学校を4年までだけ行き、その後は丁稚奉公で苦労をしていたと聞きました。

今の私たちからは比べ物にならないくらいの苦労をしていたのだなと、この本を読んでしみじみ思いました。

何か、読書感想文みたいになってしまいましたが、ちょっと感動してしまっているこの状況を書きました。

感動と学びの部分は山ほどあります。ただ、凄すぎてため息が出るほどです。まさに仕事に打ち込む神様のようです。

IMG_5083.JPG

みなさまも機会があればお読みください。

思い込みって怖いです・・

2017年07月14日 08:00

福島 正弘
福島 正弘
滝野店 福島です。
突然ですが「福島は129位です!!」
いきなりすぎますね、これは私の名字「福島」
の全国順位で、約15万人おられるのだそうです。
ご存知の方もおられるかもしれませんが、日本は「名字大国」らしく、諸説ありますが30万種類以上もあるのだそうです。おとなりの韓国で約300種類、中国では約3500種類との事なので、日本の種類の多さは計り知れません。
このお仕事をさせていただいて、まだ駆け出しの私ですが沢山の方とお出会いさせていただいております。中には「失礼ですが、何とお読みすればよいのでしょうか?」と訊ねる方もおられます。地域によっては読めて当然のお名前なのかもしれません。反対に「福島って珍しいな?この辺の人やないな?」と仰られる方もおられます。
字を一つ取っても「高(くちだか)」と「髙(はしごだか)」、「寿」・「壽」(ことぶき)などは違います。
記入や印刷するのとは違い、当社では石塔や霊標、お位牌などに「彫刻」してまいります。
間違えてましたではすまされないので、しつこいぐらいに確認の作業をさせていただきます。
お客様の中には
「ずっとこっちの字だと思ってたけど、改めて見たら違うわ」
と仰られる方もおられます。
大切なお名前です、この機会に見返してみられると新たな発見があるかもしれません。
墓じまい・改葬を考える

2017年07月04日 08:00

篠山店事務スタッフ
篠山店事務スタッフ

こんにちは(^-^*)/
篠山店スタッフです☆彡

年々増えていっている墓じまい・改葬。篠山店でもご依頼が年々増えています。

終活として「自分が元気なうちにお墓の整理をしたい」が多いです。
text_syuukatsu.png

haka_jimai.png

最近、テレビなどでも特集をされているのをよく目にします。この話は、我が家にも。

母方の実家の話。東北にあるお墓には、母の祖父母と叔父叔母が眠っています。

叔母の遺言で10年は置いておくのが約束ですが、その後どうするかをご住職と親族で話してきました。

20170627_1356491.jpg

何を一番に決めるか。

ここに納められている遺骨をどうするかです。
改葬:一度埋葬した遺骨を、別のお墓(納骨堂)に移す。
永代供養:寺院が永代にわたり供養と管理をしてもらう。

ここを考えないとなかなか話は進みません。

この手の話にはトラブルがつきもので、よくあるトラブルとして下記があげられます。
・檀家が減ることをよく思わない寺院とのトラブル高額な離檀料などを要求されるケース
・先祖代々のお墓がなくなることを反対する親族とのトラブル

hito_komaru.png
などです。トラブルを防ぐには早めに関係する方々と話し合うが一番です。
その後、

  • ・必要な書類を整える(改葬許可申請を行い、改葬許可書を発行)
  • ・お墓の魂抜き
  • ・遺骨を取り出す
  • ・墓石撤去作業(石材店に事前に依頼)
  • ・新しい場所へ納骨  等

結構やることが多く、費用もかかります。

ということで、我が家も「改葬」「永代供養」どちらにするかを決めてから次にすすむことになりました。

お考え中の方は、早めにご相談下さい。

ご先祖様に感謝

2017年06月27日 08:00

福島 正弘
福島 正弘
滝野店 福島です。
当社でお手伝いをさせていただいておりますお仕事の中に「追加彫刻」というものがあります。霊標(れいひょう)・法名録や墓石等に戒名・法名や没年月日などの文字を追加で彫刻します。
先日、この「追加彫刻」で、あるお客様から「うちは私たちで16代目なんです」といったお話を伺いました。
そこでふと考えてみました、皆さんと同じように私にも2人の両親がおり、その両親にも2人の両親がいます。私の4人の祖父母ですね。曽祖父母は8人、高祖父母は16人・・・
このように数えていくと8代前は256人、12代前だと4096人さらに、16代前であればなんと6万5536人のご先祖様がおられた計算になります。
すごい数だなぁと思いました、当然その中の一人でもおられなければ、今の私は存在しないわけです。
今日の私があるのはご先祖様のおかげであり、奇跡のようなかけがえのない存在であるのだと改めて思いました。
6月18日(日)は

2017年06月10日 08:00

福島 正弘
福島 正弘
滝野店 福島です。
突然ですが、来週の6月18日(日)は何の日でしょう?
すぐにピン!と来られた方は少ないのではないでしょうか。
6月の第三日曜日にあたる18日は「父の日」になります。
ある調査によりますと、「母の日」にプレゼントをすると回答された方が76.2%だったのに対し、「父の日」にプレゼントをすると回答された方は50%に達しなかったそうです。
記念日ごとの市場規模を調べた調査に関しても「母の日」の1120億円に対して「父の日」は420億円となっているようです(私も父親なので少しさびしい気が・・・)。
かく言う私も最近までは「ん?父の日には何を?・・」と考えてしまっておりました。クリスマスにはケーキやプレゼント、バレンタインデーのチョコレート、「母の日」にはカーネーションといった定番的な贈り物がわからず困っておりました。
そこで色々と調べてみましたところ「父の日」に贈るお花は「バラの花」だとわかりました。これは「父の日」の提唱者である方が「父の日に父親の墓前に白いバラを供えた」というところに由来しているからなのだそうです。
バラの花を持ってお参りとても素敵だと思いますが、私のおすすめは「バラの香りのお線香」。とても良い香りです。
仏像いろいろ(天編)

2017年06月09日 08:00

中村 淳
中村 淳
滝野店の中村です。
前回に引き続き今回は「天編」です。
仏像のランク.jpg
前回ご紹介した明王グループだけでなく「天」もまた煩悩を切り捨てる武闘派集団です。
「天」とは聞きなれない言葉かもしれませんが、寅さんで有名な柴又の帝釈天や毘沙門天、東大寺の南大門の金剛力士像も天の一員です。
見た目のとおり仏教界のガードマンの役割ですが、明王と何が違うのでしょうか?
実は「天」は仏教界の一員ではありません。
「天」とはサンスクリット語(古代インド語)で「神」という意味の「デーヴァ」からきています。
仏教が広まる前のインドではヒンドゥー教という多神教が信仰されていました。
その中には最強の戦士と言われている「インドラ」という神や宇宙を作った創造神「ブラフマン」など多彩な神様がいます。
それがインドラは帝釈天、ブラフマンは梵天として仏教に取り入れられていきました。
元々いた仏教の神様を仏教を護るガードマンとして取り入れたのです。
いわば野球でいう助っ人外国人のようなものでした。
元々はインドの神様だった天は、多彩で様々な姿をしていたので、菩薩や如来より身近で親しみやすかったそうです。
例えば天の最高ランクに位置づけされるものは「四天王」と呼ばれます。
北は多聞天、西は広目天、南は増長天、東は持国天。東西南北に別れ如来・菩薩を守ると言われています。
甲冑に身を包み、四者四様で思い思いの恰好をしている自由さが人気の理由だそうです。
他にも足の速さを形容する韋駄天、死者の罪悪を裁く閻魔様も天の一員です。
天はしばしば四天王のように複数でユニットを組みます。
この天とこの天を組み合わせて1つのユニットを作るというように、まるで今のアイドルグループのように様々なユニットを作っていったそうです。
また、多聞天のように「武士の間ですごく人気が出ている!」となれば時にはソロデビューもします。それが上杉謙信で有名な「毘沙門天」です。
時には「毘沙門天」は「弁財天」、「大黒天」とユニットを組み、日本の神様と一緒になって「七福神」として定着したりしました。
このようにその土地、その時代に合わせ救いの形を進化させ日本の民衆に愛されてきた仏像。
願いの数だけ仏像が欲しい。そんな人間の御利益主義が多種多様な仏像を生んできました。
仏像いろいろ(明王編)

2017年05月23日 08:00

中村 淳
中村 淳
滝野店の中村です。
前回に引き続き今回は「明王編」です。
仏像のランク.jpg
怒りの形相で仏教の教えを広める明王。
明王と言えばまず思い浮かぶのがお不動さんこと「不動明王」ではないでしょうか。
京都の五重の塔でお馴染みの東寺の講堂には不動明王を中心として、東・西・南・北4つの方向にそれぞれ4体の明王が配置されています。東に降三世明王、西に大威徳明王、南に軍荼利明王、北に金剛夜叉明王。不動明王と合わせて「五大明王」と呼ばれ、日本中で信仰されています。
この明王ですが、平安時代に弘法大師が中国から「不動明王」を持ち帰ったことが始まりだそうです。当時の人は非常に強い衝撃を受けたと言われているそうです。
しかしこの仏像。他と違いみんな怒っています。
なぜこんな怒りの形相で作られているのでしょうか?
明王は密教で大日如来の化身・分身と言われています。この明王が救うのは「難解の衆生」(なんげのしゅじょう)と言われています。簡単に言うと「いくら言ってもいう事を聞かない人」の事だそうです。
明王は煩悩を背後の炎と剣で焼き尽くし、道に迷うものあれば左手に持っている縄で縛ってでも救うと言われています。怒りで仏教界を護る、言うなれば仏教界の仕事人、裏のガードマンといわけです。
さて次回は「天」編です。
仏像いろいろ(菩薩編)

2017年05月07日 08:00

中村 淳
中村 淳
滝野店の中村です。
前回に引き続き今回は「菩薩編」です。
仏像のランク.jpg
仏像界のNo.2、庶民から圧倒的な支持を受ける「菩薩」グループです。
得も言われぬ微笑み、頬杖をついて瞑想する「弥勒菩薩」。
皆さんお馴染みの観音様こと「観世音菩薩」。
お地蔵様も実は「地蔵菩薩」。
企業の役職でいうと部長などの中間管理職にあたります。
如来が悟りを開いているのに対し、菩薩は悟りを目指して修行中の身。上を目指しながら苦しむ人々を救う仏とされています。
菩薩というのは修行僧という意味のサンスクリット語、「ボーディ・サットヴァ」がもとになっているそうです。
釈迦の次に悟りを開くとされているのが弥勒菩薩。とは言っても悟りを開くのは「56億7千万年後」だそうです。。。
如来は大学教授や裁判官のように難しい語り口で教えてくれますが、理解しがたい人がいます。そこで菩薩は同じことをわかりやすく説いてくれる存在で、庶民にとってはより身近な存在でした。
しかし、全ての人を救うには如来だけでは手が足りません。そこで菩薩は如来の脇に立ち、ユニットで作られることが多かったそうです。例えば釈迦如来の横には「文殊菩薩」と「普賢菩薩」。「文殊菩薩」が知恵をつかさどり、「普賢菩薩」が修行をつかさどります。「三人寄れば文殊の知恵」はこの文殊菩薩が由来となっています。
如来が座っているのに対し、菩薩は立っていたり、動物に乗っていることが多いです。これは少しでも早く救えるようにこのような姿をしているのだそうです。
このほかにも菩薩は美しい布をまとっていたり、多彩なアクセサリーをつけています。これは釈迦の出家前の王族時代の姿を表しているそうです。
このようにより身近な存在として、特に鎌倉時代以降人気が急上昇しました。中でも「観世音菩薩」は優しそうな外見と相まって爆発的な人気があったようです。ちなみに観世音菩薩は男性でも女性でもないのですが、より優しい外見にするため女性をイメージして作られています。
菩薩はあまりの人気に単独で活動するようになり、人々の欲望のままに様々な変身を遂げます。例えば2本の手だけでは救えないだろうと救いの手を増やした結果が「千手観音」。世界中をもっと見渡してもらおうと顔を増やした結果が「十一面観音」。
ただこれらの観音様はお寺まで行って拝まなければ救ってはくれません。
しかし、アンパンマンのように困っている人のもとまで駆けつけ救ってくれる菩薩もいます。それが「地蔵菩薩」。
しかも地蔵菩薩はダメな人ほど救ってくれると言われます。地蔵菩薩は地獄に落ちた人まで救ってくれるそうです。また親より先に亡くなった子は賽の河原で親不孝の責め苦を受けるそうです。そんな子供たちを地獄の鬼から救ってくれるのが地蔵菩薩なのです。
更に身代わりなってくれるというこで様々な地蔵菩薩が作られました。身代わり地蔵、とげ抜き地蔵、子育て地蔵等々…。
上流階級の人々はきらびやかな観音菩薩に傾倒していくなか、地蔵菩薩はその身近さから庶民のアイドルとなっていきました。
次回は「明王」編です。
三界萬霊塔

2017年04月27日 08:00

髙橋 圭司
髙橋 圭司

本店の高橋です。

先日、ある一統様の墓地整備工事の中で「六地蔵様」の新規建立をブログで取り上げさせて頂きました。出来上がった「六地蔵様」の横に仲好く「三界萬霊塔」が立っています。こちらの墓地に元からあった石塔です。
山南町周辺にもよく建っている見慣れた石塔です。
KIMG3083.jpg
KIMG3081.jpg
でもこの石塔にはどんな意味があるのでしょうか。
「三界」仏教語で 欲界・色界・無色界の事だそうです。
欲界とは、食欲・性欲・睡眠欲といった生きている物の本能的な欲望にとらわれている世界。
色界とは、色や形はあるが欲望にとらわれない清らかな物質からなる世界。
無色界とは、色や形などあらゆる物質や欲望を超越した精神世界。
「萬霊」あらゆる世界の事。 
 
すなわち、この世あの世全ての世界を供養する為の石塔ということです。
この写真の物は「塔」の文字がありませんが、たまに「等」と刻まれている物があります。
おそらく当て字で先人の遊び心かも知れません。
全ての世界の為に三界萬霊塔、六道輪廻の世界の為に六地蔵様 日本の先人達は念には念を入れたんですね。

お墓の展示場

展示会 320日(木・祝)~30日(日)

山南本店久下小学校近く
滝野店JR加古川線滝駅すぐ前
たんば篠山店丹南篠山IC近く