滝野店の中村です。
弊社では新しいお墓を建てられたとき、「写経」と一緒にご納骨されることをおすすめしております。「写経」については先日こちらの記事でも書きました。
私が担当しているお客様の多くも、一緒に写経を納骨されています。その大半の方の最初の反応は「はぁ~、書けるかな・・・」と不安そうにされます。
中には「自分は頑張って書くけど他の家族は忙しいから無理かな・・・」と仰られる方もいます。しかし意外と家族に渡すとみんな書いてくれるそうです。
あるお客様は「家族みんな書いてくれるみたいで関東に住んでいる孫にも送りたいから追加お願い」と3セット、計9枚分の写経セットを追加された方もおられました。納骨まであと一週間少しでしたが自分もあと3枚書くとの事でした。この方、以前に一度だけ写経をしたことがあるだけでしたが写経にどっぷりハマリ、今では定期的に書かれているそうです。
そのお客様にこんなことを言われました。
「森田さんの写経セットの袋に書いてある言葉に凄く感動した」
その言葉とはこちらのことです。
この写経セットは、奈良県の
池渕石材工業さまのご好意で当社も使用させてもらっています。
これは「高田好胤(たかだ こういん)」という方の言葉です。高田好胤氏は薬師寺で管主(住職)をされていた方です。分かりやすい法話により「話の面白いお坊さん」、「究極の語りのエンタテイナー」とも呼ばれました。かの人間国宝「三代目 桂米朝」も彼の法話を参考にしたそうです。また金堂、西塔など薬師寺の伽藍の復興に道筋をつけ、薬師寺の再生に生涯をささげられた方です。
当時、修学旅行の学生に説明するのは、下っ端の坊さんの仕事だと思われていました。しかし副住職だった彼は「案内坊主」と陰口を叩かれながら、「(子供の)心に種をまく」仕事として、一番情熱を注いだそうです。
彼は薬師寺金堂の修復を行うために「写経」をしてもらって納巻料を納めていただくお写経勧進を行います。そんな高田好胤氏が般若心経をわかりやすく説明したのが上の「かたよらないこころ・・・」だそうです。般若心経の主なテーマは「空」ですがそれを説明したものなのだそうです。
般若心経にはそういことが書かれているのだと思いながら写経をするとまた違った感動が味わえますね!