森田石材店ブログ - 神社仏閣 -
屋根を透き抜けるクレーン。
2018年10月04日 08:00
本店の高橋です。
どの集落にも地元のお宮さんがあると思います。そばには必ず手を洗う水場がありますよね。
上の写真が完成です。本体は250㎏ほどの重量があります。
もちろん私どもは石材店ですので1000㎏を超える重たいものでも慣れた仕事であります。
2本の柱から屋根部分をごっそり外して作業をと思いましたが、どうもそんな構造ではありませんでした。
ならばと4分割になっている屋根のアクリル板だけを外す事になりました。
骨組みは残ります。「手水鉢」本体はそこより大きいので通りません。
クレーンのフックだけを通して吊り上げながら少しずつ移動して据え付けることになりました。
骨組みの間からクレーンを通す作業を3回繰り返して完了となりました。
ちなみにここの水は地下水で、とても美味しく近所の方がよく汲みに来られてるそうです。
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台風21号災害復旧のお手伝い
2018年09月14日 08:00
代表の森田です。
地震に水害そして台風と、今年は驚くほど各地で被害が出ていて、他人事ではない状況ですね。
台風20号では、当社の篠山店の展示物が倒れたり、フェンスが飛んだりと当社も被害を受けました。
そんな矢先、次の台風21号が近づく時には万全の対策をとったのですが、大きな被害もなく通り過ぎてくれました。
しかしテレビを見ていると、関空など和歌山や大阪は大きな被害になっている状況に驚きました。
大阪の和泉市で10年ほど前から石工事をさせていただいている「葛の葉稲荷神社」さんも被害が大きそうな地域でしたので翌朝に電話しました。
宮司さん曰く、
「経験したことがない風」で、ご神木の大きな枝が折れたり、屋根瓦が飛んだりとかなりの被害がでたとの事でした。
宮司さんから何人か片付けのお手伝いに来てもらえないかとの要望があり、4人でボランティア活動に行きました。
熊手で落ち葉を集め、大きな枝はノコギリで切りながら軽ダンプに積み込み運びました。
大量の枝を一か所に集めました。丸一日へとへとになりましたが、取りあえず参拝が出来るように復興できました。
宮司さんにも大変喜んでいただき、ほんの少し葛の葉稲荷神社様にお返しが出来たかな?
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神社の古絵馬
2018年08月29日 08:00
代表の森田です。
先日、神社で工事をしておりまして、お昼ご飯を拝殿でいただきました。
夏場は神社の拝殿はとても涼しく快適です。食事の後、お昼寝をしようと思い・・・おっと本殿に足を向けてはダメだと思いながら寝転びました。
すると数多くの古絵馬がたくさん掲げてあり、牛や鳥などが描かれていました。神様に本物の牛や鳥を奉納できないので、絵馬にして奉納することが江戸時代中期から大正にかけて流行ったそうです。
この絵馬には寛政2年と書かれていたので、元号検索アプリで調べると228年前の物でした。どんな人が書かれたのかな?
これが奉納されたお正月はここで酒盛りでもされたのかな?そんな事を考えながらタイムスリップした気分になりました。
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玉垣を一新します
2018年08月21日 08:00
滝野店 髙梨です。
10月のお祭りまでに神社の玉垣を一新する工事が始まりました。
役員様方々が揃われて工事の無事を祈願し、祈祷して頂きました。
こちらの神社の玉垣は写真でご覧いただいた通り、硬い御影石ではなく、昔に作られた加工しやすい軟質の石材で、しかも台石の位置(高さ)もかなりズレてきており、幾度か修復された形跡も残っておりました。
この度、傾きや隙間の開きも見られ、危険な部分も見受けられましたので修復ではなく、基礎から全て新しくさせて頂きます。
次回より生まれ変わっていく様子を随時、ご報告させて頂きます。
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山門が動いた。④
2018年08月17日 08:00
本店の高橋です。
4回続いた「山門シリーズ」も遂に最終回となりました。前回元の位置に戻ってきた山門の周りに黒御影石の板石が張りつめられました。
山門と既存の階段との間のスペースには白御影石が張られました。そして新しくステンレス製の手すりも設置されました。
山門の左右の下部の壁や周囲の植栽も植えられ、以前よりさらにドシッと風格のある山門が現れました。
そして最後にこれまで無かったお寺の名前が刻まれた標柱が据えられました。もちろん住職様直筆の文字であります。
これから先、何百年もここに建ち続けるものと思われます。大変嬉しいお手伝いができました。
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神社の標柱(しめばしら)
2018年08月13日 08:00
代表の森田です。
みなさま、神社の入口に石門柱を見られたことありますか。この門柱の事を「標柱(しめばしら)」と言います。
全国の神社に建っているわけではなく、瀬戸内の神社に多く見られ、とくに広島県は圧倒的に多いそうです。昨年から1300年記念でお世話になっている石部神社(いそべじんじゃ)様で、標柱を建てることになりました。
幅50センチ×高さ5メートルの大きな柱、重さは3.8トンもあります。
レッカーで吊り上げます。職人さんと比較しても大きさがわかると思います。
完成です。奉納の文字は宮司様の自筆を彫り、一番上には社紋を彫刻しました。
立派な標柱なので、機会があれば見て下さい。
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山門が動いた。③
2018年08月01日 08:00
本店の高橋です。
前回の続きで実際に山門が動く所を見て頂きます。
下の写真のように事前に山門が乗ってくる所の石を設置しておきます。山門の全重量が掛かってきますので、基礎のコンクリートも石自体も丈夫なものが必要です。
判りづらいですが、真中にある丸い二つ、後方の四角い二つの敷石に山門の柱が乗ってきます。後方に見えている山門を三本の木製レールにコロを挟んで乗せ、ワイヤーでゆっくりと引っ張ります。
引っ張る機械は山門の後ろ側にあり、山門本体につないでいるワイヤーは一回前方にまわして折り返してきます。そして山門を通り越して後ろ側から引っ張るのです。
無事に乗せることができました。事前に据えていた敷石の寸法もピッタリ。重量にも充分耐えているようです。
この後、山門をぐるっと囲んでいる巻石の内側に板石を張っていきます。見栄えが全然違います。今から楽しみです。
次回に続く。
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顔を見ながらの石積み
2018年07月30日 08:00
こんにちは、篠山店の上山です。
皆様の所は昨日の台風被害はありませんでしたか?
さて、現在施工中で完成間近の篠山市東部の神社の話をします。
今年では加西市、三田市に続いての工事になります。
各地で被害のあった昨年10月の台風で御神木である大きな杉の木が倒壊しました。被害は左側の玉垣と石垣と神前灯籠などで幸いと言ってよいのかわかりませんが、上にある本殿、鳥居は被害を免れました。
崩壊した左部分の石垣の積み直しになります。
石垣と言っても御影石の切石ではなく、昔に山から取り出した自然石の山石です。
石には、特に自然石には顔(向き)があるといわれます。ひとつひとつ石の顔を見ながら積んでいきます。
ベテランの職人になると石のほうから「この向きで積んでくれ」という合図があるそうです。
写真ではわかり難いですが、石垣の勾配は現存の右側の石垣と同じになるように塩ビパイプを曲げて丁張りしています。
切石積み以上に手間のかかる石積みであり、最も職人のセンスが現れる石積みです、完成間近です。
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