森田石材店ブログ - 神社仏閣 -
縁結びの神様
2023年08月23日 10:26

こんにちは。本店スタッフです。
みなさま「良縁祈願」と「縁結び」の違いをご存じですか?
私はどちらも同じ意味だと思っていましたが、実は決定的な違いがありました。
良縁祈願は、まだ特定の相手がいない場合。 例「素敵な人が見つかりますように」
縁結びは、既に特定の相手がいる場合。 例「この人と末永く付き合えますように」「恋人と結婚できますように」片思いの場合も特定の相手がいるので縁結びですね。
つまり、良縁祈願でお願いをして相手が見つかったら縁結びをお願いしに行く。というのが正しい流れのようです。
そして、神様にお願い事をするときは「○○になりますように…」なんて、慎ましやかでいてはいけません。
願いを叶えるぞ!という強い意志を込めて、某海賊アニメの主人公のように
「〇〇〇に私はなる!」
「△△さんと両想いになります!」
と、はっきり宣言しましょう。
あとは、神様とはいえ曖昧なお願いでは「え、誰のこと?」となってしまうので、ちゃんと自分と相手の住所・名前もお伝えしましょう。絵馬に書く際は個人情報ですので、なかなか難しいところですがギリギリまで攻めてみてください。
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というわけで、縁結びで有名な「今戸神社」に行ってきました。
※情報が前後しますが、先にお話した両者の違いを知ったのが神社に行った後だったので間違えて良縁祈願のお願いをしてしまいました。ですが、相手は神様です。きっとなんとか処理してくださる事でしょう。
今戸神社には伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊弉冉尊(イザナミノミコト)という夫婦の神様が祀られています。しかも、住所が東京都台東区今戸1-5-22と番地が「いい ご ふうふ」の語呂合わせになっています。
実は先月東京に来た時もお参りに行ったのですが、行き当たりばったりだったので既に社務所が閉まっており(9:00~16:00) 絵馬もお守りも買えませんでした。
なのでリベンジです!
「円」と「縁」がかかった丸い絵馬が特徴。他に成就絵馬もあったので、いつかそれも書けるようになりたいですね。
右上の巫女さん猫はおみくじです。
お守りは七色あって、ピンクだけハート柄で一番のおススメっぽかったのですが私は赤色が好きなので赤を買いました。丸っこくてかわいいです。
さて、ここ今戸神社は招き猫発祥の神社らしく(※諸説あります) 縁結びの他に猫をめちゃくちゃ推されています。
境内や本殿の中にはたくさん猫の置物が並んでいました。猫好きとしては、こっちも見逃せません。運が良ければリアル招き猫のナミちゃんという白猫ちゃんに会えるそうです。
浅草駅から歩いて15分ほど。隅田川に沿ってまっすぐ歩けばよいので、方向音痴の私でも大丈夫でした。
恋愛を成就させたい方・猫好きな方。ぜひ訪れてみてください。
茅の輪くぐり
2023年06月22日 09:00

代表の森田です。
先日、葛葉稲荷神社さんから仕事のご依頼で訪問しました。
すると鳥居に茅草の輪っかが作られていました。
お聞きすると「夏越大祓・茅の輪くぐり」(なごしおおはらい・ちのわくぐり)と書かれてありました。
茅の輪(茅草で作られた大きな輪)は、正月から六月までの半年間の罪穢(つみけがれ)を祓う儀式で、この輪をくぐることにより、疫病や積穢れが祓われるといわれています。
くぐり方は「水無月の夏越しの祓する人はちとせの命のぶというなり」という古歌を唱えつつ、左回り・右回り・左回りと八の字を書くように三度くぐり抜けます。注(左回りは左足から・右回りは右足から)
この矢印の順にくぐらせていただきました。
あとの半年間を新たな気持ちでスタートしたいと思います。
無縫塔を作りました。
2023年03月14日 08:00

代表の森田です。
この度、無縫塔(むほうとう)をつくるお仕事をいただきました。
※無縫塔とは、お寺のご住職様のお墓に使われる形です。
歴代ご住職の丸い形のお墓がたくさん並んでいます。
今回は27世住職のお墓を作らせていただきました。
既存のお墓と同じ形のお墓をつくるので、細かな寸法まで図り図面を作成いたしました。
この形は重心が高いところにあるので、地震などで転倒しないようにステンレスの芯棒を挿入しました。
また、彫刻する戒名は住職が自筆で書かれました。
さすが、達筆で彫りやすい文字を書いていただきました。
石はインド産のバングレーを使いました。
昔の石は詫び錆びの風合いですが、少しでも違和感のない仕上りになったと思います。
ご住職と雑談の中で、
「『葬式も墓もいらん』と前住職(お父様)が言ってたんですよ…どう思います?」
「親鸞聖人も同じことを言われていましたね」
「でもお墓を作っていますよね」
「お墓って故人の思いで作るのではないってことですよね」
「やはり跡を継ぐ者、残された者のために作るってことですよね」
こんな会話をしました。
住職にお寺の歴史をお聞きすると「天文22年(1553年)」に作られたそうです。470年前になります。
初代住職のお墓が真ん中に祀ってあります。
この五輪塔には「天正11年」と刻んでありました。
なんと440年前のものです。
改めて400年も500年もの歴史がしっかりと残るのは石であり、お墓なんだなと思いました。
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お寺にふさわしい永代供養塔
2023年02月21日 09:00

代表の森田です。
今回は菩提寺の永代供養塔を作らせていただきました。
製作するにあたり住職と打合せをする中、弊社で展示をしていた
「茨城県の稲田石で作った手加工(ビシャン仕上)の五輪塔」
を気に入っていただきました。
「ではこの五輪塔をシンボルとした永代供養塔を作りましょう」
と言うことでスタートしました。
私の頭の中には、大和西大寺にある鎌倉時代につくられた「叡尊の五輪塔」が思い浮かんでいました。
大好きな五輪塔で、私は日本で一番美しいと思っています。
さて工事スタートです。
大きな歌碑の隣に建てることになり、先ずは石庭の部分の撤去からです。
庭石・残土を撤去しました。それから基礎工事です。
型枠を組み、鉄筋を這わせて20㎝の厚みでコンクリートを流し込み頑丈な基礎が完成です。
順調に工事が進むと思った矢先、記録的な寒波が来て約20㎝も雪が積もり、境内の雪かきで一日費やしました。
しかし、思わぬことが起こったおかげで、ずっと記憶に残る永代供養塔工事になりました。
これで完成です。石庭も小さくして境内全体に砂利を敷き詰めました。
西大寺の鎌倉型五輪塔をイメージした永代供養塔です。
後ろ側に扉があり納骨ができます。
お寺の境内にとても似合う永代供養塔が完成しました。
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こんな石碑を移転しました
2023年02月01日 08:00

代表の森田です。
昨年、ある自治会の方から石碑を移転してほしいとご依頼がありました。
いつ頃に建てられたものか判りませんが、100年ほど前かなと推測します。
「医王山」と彫ってありますが、旧字体の「醫」が使ってあります。
文字もかなり深く、手彫りの美しさを感じます。
この石碑から300メートルほど先に「瑠璃寺」と言うお寺があります。
お寺の名前には〇〇山〇〇寺と山が付きます。
おそらくここ瑠璃寺さんには、薬師如来がお祀りされているのではと思います。
と言うことで、お寺の敷地内に移転することになりました。
この場所に移設。樹木を2本撤去して、基礎を作ります。
この基礎の上に、舞台の石組(崩れ積み)をして石碑を建立しました。
石組と石碑の間は玉砂利を使って洗い出しにして完成です。
神前灯籠の修繕いろいろ
2023年01月16日 09:00

代表の森田です。
最近、神社の修繕工事などのお話をよくいただきます。
とくに多いのは灯籠の作り直しと修繕です。
関係者の方が一番心配されているのは不慮の事故です。
触るだけで危険な状態になっている物が数多くあります。
この灯籠も「危険・さわるな」と札が掛けられています。
約200年前に建てられたもので、石材も花崗岩ではなく凝灰岩や砂岩で作られていることが大半です。
この灯籠は修復も不可能なため、新しいものに作り替えました。
これで、300年から500年は大丈夫だと思います。
この灯籠は崩れかけていますが、風化が進んでいないので修繕することになりました。
一旦、灯籠を解体し、土台の石積みにコンクリート補強をして据え直しました。
石で作った物は長年の歳月で「コケや錆び」などが付いて趣を感じます。
出来ることなら修繕を第一に考えて、先人が作られた作品として末永く祀っていただきたいと思います。
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石蛙は縁起がいいの?
2022年12月21日 09:00

代表の森田です。
神社でよく大きな石蛙を見られたことはないでしょうか。
世界中で子孫繁栄や豊作の象徴として広く知られる「カエル」たち。
日本では
「無事にカエル」
「福がカエル」
「若ガエル」
など語呂合わせででも親しまれています。
今回お世話になっている神社で、石の蛙を移動してほしいというご依頼がありました。
なんと社務所前で植木に隠れそうになっていました。
この石蛙さん150㎏ほどある大きさなので運搬機に載せて引っ越しました。
移動場所は「本殿の満仲公が祀られている所」です。
石蛙が載る大きさの石を持って来て、三本又にチェーンブロックを吊り下げて
500㎏の台石と石蛙を設置しました。
周囲には、リュウノヒゲを植えて完成です。
お詣りの際は、石蛙の背中を撫でて
「無事にカエル」
「福がカエル」
「若ガエル」
など願ってくださいね。
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丹波佐吉の狛犬
2022年12月06日 08:00

こんにちは、たんば篠山店の上山です。
先日、お隣りの京都府南丹市のお客様とお話をした時のことです。
「森田石材さんは昔の有名な狛犬職人の丹波佐吉っていう人と関係あるんですよね。HPで見ました」
「この近くの魔氣(まけ)神社にある狛犬は丹波佐吉が晩年に手掛けた作品で有名なんですよ」
初代の森田藤四郎は江戸時代末期の名石工、丹波佐吉の孫弟子にあたります。
ルーツ見てきました。
たてがみと尾の形状が独特ですね。
どういう思いで何をイメージして制作していたのでしょうか。
鉄ノミひとつで一打一打、魂込めて作り上げたのでしょう。
この狛犬を見ていて数十年前のことを思い出しました。あるお宅の庭にあった古い大きなカエルの彫物の前足が折れたので新しく作り直したいという依頼があり、破損したカエルを引き取り処分しようとした時に先代の社長から言われた言葉です。
「彫物や形のあるものには魂が宿っとる。簡単に捨てたらアカン」
石工ならでは考えだったのでしょう。
柏原八幡宮「石橋改修工事」
2022年11月15日 09:00

代表の森田です。
柏原八幡宮様の「令和の大修造工事」の一環で、神社入口の石橋を新築させていただきました。
既存の石橋は、所々に穴が空き始めて危険な状態になっていたため改修の運びとなりました。
先ずは、橋を壊す前に「仮設通路」を設置しました。
その後、橋を解体しました。
橋を支えている両端の石積みもかなり老朽化が進んでいて、橋が架かる部分を新しく石積みを行いました。
基礎は、水路部分なので、速乾コンクリートを打ちました。
橋が架かる両端に新しい花崗岩の石積みを5段積み上げました。
柱部分は、基礎から20mmΦのステンレス棒を入れ込んで、幕板もはめ込み加工をして据付
ステンレス製の手摺も設置して完成しました。以前の石橋よりも迫力ある安全な石橋が出来上がりました。