森田石材店ブログ - 神社仏閣 -
銭形水鉢
2020年07月06日 08:00
代表の森田です。
梅雨の侯・・・雨が多いと気持ちも下がり気味ですが、雨降りの庭鑑賞は、ちょっといい感じです。
今まで庭木や石灯籠を鑑賞することはなかったのですが、ゴールデンウィークから草引きを中心に庭の手入れをした事もあり、ほんの少しですが毎朝掃除と水やりをするようになりました。
自分で手入れをすると愛着が湧いてきます。「いつまで続くかな?」と嫌味も言われていますが(笑)
さて、今回ご紹介する「水鉢」は、私が庭石の中で一番好きな石です。石工の業界に弟子入りした時、最初に作らせてもらったのが水鉢で、その時の光景が鮮明に蘇ってきます。
水鉢(蹲居)の中でも「銭形水鉢(銭鉢)」です。京都の龍安寺の銭形水鉢は水戸光圀公から送られたものと言われています。
「吾・唯・足・知」と彫られています。口を中心になんともうまく使ったな・・・唯、感心します。
「吾唯足るを知る」とは、他人と比べてではなく、何が自分にとって必要で何が不要なのかきちんと見極めること・・・昨今「足りる」「満足する」気持ちが麻痺してきている世の中、頭の片隅にいつも持っておきたい言葉ですね。
30年前に据え付けた「銭形水鉢」です。愛知県岡崎市の夏山石で作られたものです。
苔むしって、侘び寂びを感じれるようになりました。
狛狐(きつね)の据え付け 1
2020年06月26日 08:00
本店の中道です。
以前このブログで氷上町の神社で狛狐の工事紹介をしました。
今回そのブログを見て、狛狐を建てたいとの問い合わせのお話をいただきました。
施主様の会社は伊丹市にあると言うことで、据え付ける場所の写真を送ってもらう事にしました。
下がその写真…なんと屋上に据え付けるとの事。
そういえば、都会では屋上にお稲荷さんを祀ってある光景はよく目にします。
細い通路やら、非常階段を上ってお社のある屋上へたどりつきます。
階段を上り終えた所がお社の場所になります。
社長様から一度お会いして、お話も聞きたいとお申し出もありましたので、現地を拝見する事にしました。
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松隣寺さま永代供養塔建立
2020年04月17日 08:00
篠山店の園中です。
丹波篠山市の松隣寺さまの境内で、永代供養塔の工事をさせていただきました。
その工事と3月に執り行なわれました開眼式の様子をご紹介します。
まずは工事の様子です。
アスファルトに釘を打ち、水糸を結び付け、アスファルトを切る位置を決めます。ユンボで敷地全体の土を掘り起こします。
ランマーで踏み固めます。納骨堂の下と排水穴を設置し配筋します。
コンクリートを流し込みます。バイブレーターを使い振動を与えコンクリートかな大きな気泡を取り除き、骨材を均等にします。
石垣を積んでいきます。石垣の上に延石を乗せ、組み合わせの所は、ステンレス製の金具を取り付けます。
納骨堂を配置し組み立てます。納骨堂の周囲はファイバーレジンで仕上げ。
宝塔を据え付けて完成です。両サイドに札をつけることができます。
裏側に扉がありこちらからお骨を入れます。内部は両サイドに棚、中央奥に納骨堂を配置。
そして、いよいよ檀家様にお披露目の日。たくさんの檀家さんが参列して下さった中、ご住職の読経が山々に響きわたりました。
境内のどこの場所で建てるか候補地が二転三転しましが、最終的に一番いい所に落ち着き、周囲にマッチしたいい供養塔が出来たと喜んで頂けました。
神池寺の階段の修理
2020年04月08日 08:00
代表の森田です。
この度、市島町の神池寺さまの常行堂の階段修復工事をさせていただきました。
神池寺は丹波の比叡ともいわれています。麓からお寺までは、まるで比叡山と同じくらい登っている感じです。
歴史も古く718年に開創されています。
さて、歴史ある階段の修復となります。修繕工法は、一段ずつ解体をして左右に糸を張り糸の通りに合わせて据え直します。
神社仏閣の修繕工事は多数手がけていますが、多くは凝灰岩で作られているため風化が激しくてボロボロに崩れている物も多いのですが、この階段は安山岩で作られているので、据え直すだけで立派に復元できます。
直した石段の間にコンクリートを入れて完成しました。
この階段を上がった左手に文化財になっている「宝篋印塔」があります。
年代は不明らしいのですが、南北朝時代の作品のようです。
鎌倉時代の石仏は奈良や京都にもたくさんありますが、作りに派手さがなく美しいものが多いです。この宝篋印塔もその一つですね。
機会があればぜひご覧ください。
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大歳神社の鳥居
2020年03月19日 08:00
こんにちは、篠山店の上山です。
朝夕はまだまだ寒い丹波篠山ですが、日中は春の兆しを感じられるようになりました。
山の墓地に行くと鶯の鳴き声を聞くようになり、ほっとして聞き入ることあります。
先月に御神木の伐木を終え鳥居の建立を行いました。
基礎ベースの掘削
転圧
配筋
鳥居柱部分を繋ぐようにコンクリート打設することにより、より強度の高い基礎ベースとなります。
数日養生をしての建立になります、台座に取り付けているL字アングルのボルトで柱のコケ(傾き)を調整します。
台座部分を取り巻くようにコンクリート打設、これにより台座部部分の横へのズレを防ぎます。
足元のコンクリートを隠すようにバラスを施し完成です。
数日後の竣工式を待ちます。
竣工式当日は朝早くから氏子の方々に集まって頂き、宮司様のお清めを受けました。
序幕も無事終え記念撮影です。
先代の文字も受け継ぎました。
先代の鳥居が99歳でしたので、新しい鳥居は100年、200年と末永く守り続けられる事を願います。
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御神木の伐採
2020年02月25日 08:00
こんにちは、篠山店の上山です。
昨年の11月にアップしておりました鳥居建立工事に伴う御神木の大杉の伐採を、専門業者さんがされるということで安全祈願に立ち会いました。
大型クレーンでの大木の伐採を実際に見るのは初めてです。
業者さんは専門だけあって、段取り良く涼しい顔してクレーンのフックで大木の頂上まで。
高所恐怖症の私ではとてもムリですね。
安全に倒す方向、安全に倒す距離さすがプロ。
樹齢は300年位という事でしたが、木の内部は腐食(茶色の部分)が進んでいてそのままにしておくと倒壊の可能性があったようです。
何はともあれ無事に伐採も終わり、後は弊社の鳥居の建立です。
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手水舎の紹介
2020年02月20日 08:00
代表の森田です。
私は仕事柄、神社仏閣に出向くことが多く、その都度写真もたくさん撮っています。写真と言っても「石畳」や「石階段」「手水舎」などもっぱら石ばかりです。
その中でも特に好きなのが「手水舎」です。
こちらは長谷寺の手水舎です。長方形のシンプルな形で手水舎の中では一番多い形だとと思います。水が足元に掛からないように衝立がついています。
こちらは紀三井寺の手水舎です。蓮の形で作られていて、四方どこからでもお清めが出来るようになっています。この写真のものは石造りですが、粉河寺の手水舎は鋳物でつくられていました。
こちらは四国のあるお寺の戦没者慰霊塔に作られていた手水舎です。手水舎というよりは水鉢のようですね。
私の推測では、もともとは水鉢ではなくて、この上に観音様のような仏像が建っていたか?ご寺院様のお墓(さつまいもの様な形)が建っていたか?その蓮華台部分の中を削り取って水鉢にしたのではないかと思いました。
この様な慰霊碑とか小宮さんとかこんな水鉢も似合うと思います。
お正月前にお清めの作法をテレビでやっていましたのでご紹介します。
左手→右手→左手で口を清めて→左手→尺の柄
この様な手順で清めてください。
ちょっと変わった永代供養塔
2019年12月28日 08:00
代表の森田です。
前回、涅槃像(ねはんぞう)のイメージの自然石に文字彫刻をしているところをご紹介しましたが、先日無事に完成いたしました。
約1.5tの自然石を設置。一番難しい作業は、設置してから吊っている帯(ロープ)を外すことです。
金テコで片方ずつ上げながら抜いていきます。石が欠けないように一番気を使う作業です。
でも昔の人はすごいですね!人力でコロなどを使って近くまで持ってきたら、三本股にチェーンブロックで吊り上げ設置したのでしょうから。
無事完成いたしました。涅槃像に見えるでしょうか!
今から造園屋さんが樹木を植えられ、5年ほど経つと自然に汚れがついて、詫び錆がでると思います。
永代供養塔には見えない、庭園に溶け込んだ作品です。
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魔尼車~白毫寺~
2019年11月05日 08:00
本店 山崎です。
弊社はお墓以外にも石製品の注文を頂きます。
神社の鳥居や玉垣、また記念碑などなど…
私は発注もするので、その商品を図面の段階で確認して、工場へやってきて、彫刻があるものには彫刻をして…と、ここまではよく見ています。
しかし、実際にそれが建ってからは写真で見ることはあっても、実物を見に行った事はほとんどありませんでした。
先日、市島町の白毫寺へいく機会がありました。ここは藤の花が有名ですが、弊社が建立した魔尼車があります。
魔尼車とは、円柱にお経が彫刻してあり一周回すと一回そのお経を読んだことになります。
円形なので、彫刻の指示がとても大変だった記憶があります。
やっと実物に会えたなぁ~とうれしかったです。
また、藤の季節に是非行ってみてください(^o^)
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