森田石材店ブログ - 石のお話 -
最近、流行りつつあるんです
2022年08月10日 08:00
本店の髙梨です。
先日、新しくお墓を建てさせていただきました。
花立のあたりが一般的な墓石とは異なった形をしています。
弊社が取り扱いさせて頂いております墓石で「開楽型(ひらく型)」という名称です。
以前もご紹介させて頂いているこの墓石、いろいろ特性があるのですが一言で「ウリ」を言いますと、
とにかく「納骨が楽!」です。
通常の墓石は家紋の入った水鉢と呼ばれる大きな石の塊(だいたい60~90㎏程度)をケガしないように、
ぶつけて欠けさせないようにと慎重に動かしたり、倒したりするのですが、この開楽型は違います。
前部の観音扉を開けると、奥側には引き扉があり、それを手前に開けるだけで納骨堂が現れます。
※納骨堂は地下にあるので見えません
それぞれ片手でも出来る簡単方法、しかもどちらの扉もストッパーがついてて安心です。
お参りが終われば前と奥の扉との間に付属の湯呑と線香立(ともに石製)を収納して帰れます。
この重たい石を動かさずに納骨できる「開楽型」。わりと最近人気あるんです。
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加工を証明するものもあります。
2022年02月21日 08:30
仕入れ担当の森田です。
前回は産地証明書についてお話いたしました。
今回はもうひとつの証明書である「加工証明書」についてお話したいと思います。
下のものは瀬戸内海石製品卸業連合会で発行されています「製造証明書」です。
組合に加盟されている方が加工されると発行できるそうです。
石は機械で加工されるので、どこで作っても同じなのではと思われるかもしれません。
でも実は違うのです。
特に研磨の工程は、中国の加工と日本の加工は明らかに違います。
日本の加工工場さんの中には研磨に特別なこだわりを持たれている工場が少なくありません。
研磨の工程は一般的に、
50番→100番→200番→400番→800番→1500番→3000番→バフ
となります(細かい部分は工場により違います)。
手を抜きたければ途中の番手を飛ばせば楽になります。
また800番で無理やりバフを掛けてもツヤは出ます。
反対にこだわりだすと、3000番→8000番→20000番などと、限りなく砥石でツヤを追求される工場もあります。
おそらく両者のツヤの違いを見分けることができる人はほとんどおられないでしょう。
しかし、お墓は長い間使うものです。長い目で見れば、ツヤの持ちに差は出てきます。
とはいえ、とても手間がかかるので価格も高くなります。
私の個人的な意見ですが、日本の石は日本で加工して3000番までは砥石で仕上げてほしいと持っています。
そのためには国内加工が必須なのですが・・・。あとは費用との相談ですね。
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お墓の「丸布団」って・・・?
2022年02月15日 08:00
本店 山崎です。
一般的なお墓の蓮華については、以前のブログでも紹介しました。
では、このような形は見られたことはありますか?
蓮華台と違って、少しスッキリとしたイメージです。
蓮の花はお釈迦様が故人を極楽浄土へ連れて行く時に乗せる台と考えられてきました。
そして、この蓮華台と同じ位置になる「スリン」も、本来は蓮華台であり、それが簡略化されたものと言われています。
これがあると、背が一段高くなり高級感が増します。
シンプルなデザインを蓮華台として採用する方もおられます。
「蓮華台」も「スリン」も、どちらも故人の極楽浄土への旅立を願って作られているのです。
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お墓から草が・・・?
2021年12月16日 08:00
こんにちは、篠山店の上山です。
師走も半ばを過ぎ、そろそろ年越しの準備で慌ただしくなって来る頃かと思います。
さて、仕事柄毎日のように墓地へ出向くことがあります、そこで見た光景です。
この写真は墓石なんです。
一番下の台石で芝台と言います、この下は納骨堂で大切なお骨を埋葬する場所です。
この芝台の繋ぎ目(目地)から草が生えています。
地面からの生えた草?
種が飛んできた生えた草?
そんなことはどちらでもいいのですが、問題なのは何故こんなところに草が生えてきたのかということです。
草が生えるという事は隙間があるということ。
隙間があるという事は水が浸入するということ。
水が浸入するという事はお骨が水浸しになるということ・・・。
通常、石と石は接着剤で固定し目地をコーキングし水の侵入を防ぎますが、耐久性は永久ではありません。
地面から生えてくる草は仕方がないとしても、墓石から草が生えてくるとは。
住宅もそうですが、墓石も建立後10年~15年くらい経過すればメンテナンスが必要です。
新しい年を迎えるにあたり、お住まい同様にお墓も不具合がないか見ていく必要がありますね。
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お墓の霊標、墓誌
2021年12月13日 08:00
本店 山崎です。
ご存知の方が多いと思いますが、「霊標」「墓誌」とは、墓石などの横に建てて、戒名(法名・名前)・没年月日・お名前・亡くなられた年齢を彫刻するものです。
弊社では、一般的に「霊標」「墓誌」と言えば、この写真のものの事を言います。
これは、必ずしも建てなかればならないという事はありませんが、代々のお墓を建てる場合、そこへ亡くなった方の戒名、亡くなられた日付などをきざみます。
ですので、誰がそのお墓に入っているのかを一目で知る事が出来ます。
私自身もそうですが、自分の祖父母は亡くなった日や名前を正確に思い出す事は出来ます。
しかし、祖父母の親となると会った事もありませんので、亡くなった日を正確に言う事も出来ません・・・。
名前もうろ覚えです・・・(ひいおじいちゃん、ひいおばあちゃんごめんなさい!)。
でも、墓地へ行き霊標を見ると知る事が出来ます。
私の子供も、生まれる前に私の祖父母ともに亡くなりましたので、もちろん会った事も名前も知らないと思います。
でも、お墓参りへ行った時に、霊標を見ながら伝える事が出来ます。
どんな人だったのかを教える事も出来ます。
墓地のスペース的に置けないといった問題もあるかと思います。
弊社には先ほど、紹介した霊標以外にも省スペース型霊標というものもあります。
このように、台の寸法が大きくないので、場所をあまりとらずに狭いスペースにも置けるものです。
さらには、
このように、外柵に一部に組み合わせて戒名板のみを建てるといったデザインも可能です。
様々な提案ができますので、墓石をお考えの際には合わせて検討してください。
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四神カロート
2021年11月02日 08:00
本店の山崎です。
お墓を建立される時に、方角(お墓の向き)を気にされる方もあると思います。
一般的によく、北向きは良くないなどと言われますが、これは迷信です。
とは、言うものの、やはりいざ自分が建てるとなると気になってしまいますよね。
出来れば、自分の良い方角で建立が出来れば良いのでしょうが、墓地の条件や規約などによって、必ずしもお墓の向きを決めることが出来ない場合もあります。
あまり気にしすぎるのも良くないでしょうが・・・そんな時は、お骨を納めるカロートだけでも、四神のついたものでされてはいかがでしょうか。
東の青龍(せいりゅう)・・・成功・出世・富を導く
西の白虎(びゃっこ)・・・安産・子宝・商売繁盛
南の朱雀(すざく)・・・幸福・家運繁栄
北の玄武(げんぶ)・・・健康・長寿
などをもたらすと言われています。
日本では、古くからこの思想を様々なところに取り入れてきました。
例えば、古墳。中の納骨室は方位が合わされ、壁画には四神を描いたものもあります。
四神にちなんだ事物は他にも数多くあります。
我々に近いところだと、豊岡市にある玄武洞。この玄武洞を含め周りにある洞窟には四神の名前がつけられています。
弊社には、そのそれぞれを象徴する色の石に彫刻し、4枚を組み合わせた 「四神カロート」を取り扱っています。
これでしたら、お墓の向きとは関係なく、仏様の入る納骨室を理想的な方位で据え付けることができます。
どうしても向きが気になるという方は、一度ご検討ください。
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玄関の石張りコーティング
2021年09月24日 08:00
代表の森田です。
20年前にお世話になったお客様から、「玄関の石張りの汚れが取れない、きれいにする方法あるかな~」とのご要望でした。
玄関の門の下は「水垢と銅板屋根からアク」が染みついていて、玄関ポーチの黒みかげ石にも「錆び・油染み」がついている状態でした。
「水垢とアク」は専用除去剤を塗りながら、ブラシで擦りながら除去しました。
水洗いをして完成。
かなり綺麗になりました。
錆びも専用除去剤を塗りこみました。
「紫色」になっているところが錆びに反応して除去しているところです・・・
が、錆びはなかなか完全には除去できませんでしたが、かなり薄くなりました。
最後は、「濡れ色になる黒みかげ石専用保護剤」を2回塗りこんで完了しました。
なんと新築当時のようにきれいになりました
さて、この状態がどれくらいの期間保つか?場所によってかなり違うと思いますが、最低5年以上は大丈夫だと思います。
今度は、お墓もコーティングしてご紹介したいと思います。
お墓にも備えを
2021年09月14日 08:00
本店の髙梨です。
台風が接近するとの予報の中で書いております。
「石は重たい。だから台風とか大丈夫やろ」と思われますよね。
一般的な御影石の重さの目安は30cm×30cm×30cmの直方体の大きさで約70kgで計算を致します。
例えば一般的な9寸角の棹石(◯◯家之墓と彫る部分)で約130kg、一般的な霊標板(戒名等を彫る部分)で約110kgあります。
意外と重たいでしょ?
けれどもそんな重たい石でも自然は簡単に倒していきます。
この写真は以前の台風で当社の展示品が倒れた一枚です。
「展示品だから…」と安易に考えておりましたので、簡易的な固定だけでした。
ですから、見事に吹っ飛びました。
風を受ける面積が小さければとも思っていましたが、こちらの写真はアルミ製の塔婆立が正面から風を受けて石を破壊して後方へ飛んでしまった時の一枚です。
製品も施工も問題はなかったのですが、自然の脅威にやられました。
地震に備えては免震施工がございます。
最近は「お墓の保険」もある時代です。
年々温暖化のせいでしょうか、自然現象も怖いくらいになっているように感じます。
安易に「簡単で安く」の考えではなく、末代までのお墓は特に「万が一」に備えてしっかりしたものを作って頂きたいと思います。
これから台風が多くやってくる季節です。影響も最小限に治まって欲しいと祈るばかりです。
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たまにはベトナムの石をご紹介
2021年07月13日 08:00
仕入れ担当の森田です。
外国産の石といえば中国産が主流ですが、インド産の石も負けないくらい人気があります。
そこに割って入ろうとしているのが今回ご紹介する「ベトナム産」の石です。
インドの石は高級材とされている石が多いのですが、ベトナム産はリーズナブルさがウリです。
スーラホワイト
目が粗い白系の石です。
小さな墓石には向いていませんが、大きな外柵や納骨堂などにはピッタリです。
私も2012年にベトナムに行った際にはこちらの山へ行きました。
広い丁場でまだまだたくさん採石できそうでした。
プレイクピンク
写真では分かりにくいですがピンク色の石です。
少し目が粗めですが洋風の墓石には十分に使えそうです。
中国のG663の代わりにはならないかもしれませんが、ちょっとだけ有望かなあと思いました。
ベトナム614
名前をつけた人が中国産のG614に似ていると思ったのでしょう。
しかし実物は茨城県の「やさとみかげ」の方が近い印象です。
ということで、結構いい感じの石なのです。
私が初めてベトナムの石材工場に訪問したのが2012年でした。
その時は建築材(板石や延石)は問題なさそうでしたが、墓石となるとまだまだハードルがたくさんあるという印象でした。
あれから約10年が経ち、ずっとコツコツと工場に指導され続けた方もおられるようで、最近では墓石はもちろん、大型の納骨堂等も製作できているようです。
ベトナムはまだまだこれから伸びる国のように感じました。
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お墓の花立
2021年07月07日 08:00
本店 山崎です。
今日はお墓の花立についてです!
お墓参りへ行かれた際に、お花をお供えされると思います。
墓石において、お花を供える場所は、もちろん「花立」と呼ばれるところです。
弊社での一般的なお墓の花立は、このようにストレートなタイプの物ですが、同じ石塔でも花瓶型と言う花立もあります。
このように、ストレートの物と比べて、どっしりと豪華なタイプです。
また、弊社オリジナルの石塔「匠型」の花立がこちらです。
花立そのものが、下台と一体化になっています。
花立が単独ではないので、隙間がなく掃除もしやすい作りになっています。
デザイン墓においては、円柱型にしたり壺型にしたり・・・とさらにそのバリエーションは更に増えます。
このように、一概にお墓の花立と言っても様々なデザインを選ぶ事ができます。
ぜひ、こんなところにも注目してみてください(^^♪
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