森田石材店ブログ - 石のお話 -
石の紹介「カラハリ」
2020年03月23日 08:00
仕入れ担当の森田です。
本日紹介する石はコチラ↓↓↓
カラハリという石です。
どんな石?
原産はインドで古くから原石で日本に入っていました。上の写真をご覧になると一目瞭然ですが、色も深く少し青みがあり、とても目が細い良質な石です。
写真は幅15X高10cmにしていただくと実際の大きさになります。
物性データのご紹介
産地:インド(タミルナドゥ州)
吸水率:0.142%
圧縮強度:118.42N/m㎡
見掛比重:2.66t/㎡
(日本石材産業協会発行の「墓石用石材規格カタログ」より)
細目の石のいいところ
まず見た目に上品できれいです(個人的な主観ですが)。特に加工した部分はとてもシャープな仕上がりになります。
もちろん文字を彫ってもくっきりと仕上がります。文字の底も滑らかに仕上がるので垢抜けたイメージになります。
いつも使っていた石がなくなった
当社では細目の石はポルトガルのSPIという石を長年使用してきました。墓石から外柵までとても活躍してくれました。しかし数年前から原石がもう入らなくなってきたと聞いておりました。そんなことから、細目のいい石をいろいろと試した結果、このカラハリに落ち着いたということなのです。
左がSPI、右がカラハリです。
これでお墓を建てるのが楽しみです。
このあたりでは、元々大島石が基準の地域ですから、中目の青みのある石が人気があります。しかし庵治石は細目でも人気があります。ということは細目に高いという印象があるのかもしれません。まあ安い石では決してありませんが、まったく手が届かないというレベルの石でもありません。そんな意味ではいい石ですね。
すでに数件のお客様のお墓をこの石でさせていただきましたが、とてもキレイです。また展示品でも置いておりますので、ぜひ現物を見てやってください。
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手水舎の紹介
2020年02月20日 08:00
代表の森田です。
私は仕事柄、神社仏閣に出向くことが多く、その都度写真もたくさん撮っています。写真と言っても「石畳」や「石階段」「手水舎」などもっぱら石ばかりです。
その中でも特に好きなのが「手水舎」です。
こちらは長谷寺の手水舎です。長方形のシンプルな形で手水舎の中では一番多い形だとと思います。水が足元に掛からないように衝立がついています。
こちらは紀三井寺の手水舎です。蓮の形で作られていて、四方どこからでもお清めが出来るようになっています。この写真のものは石造りですが、粉河寺の手水舎は鋳物でつくられていました。
こちらは四国のあるお寺の戦没者慰霊塔に作られていた手水舎です。手水舎というよりは水鉢のようですね。
私の推測では、もともとは水鉢ではなくて、この上に観音様のような仏像が建っていたか?ご寺院様のお墓(さつまいもの様な形)が建っていたか?その蓮華台部分の中を削り取って水鉢にしたのではないかと思いました。
この様な慰霊碑とか小宮さんとかこんな水鉢も似合うと思います。
お正月前にお清めの作法をテレビでやっていましたのでご紹介します。
左手→右手→左手で口を清めて→左手→尺の柄
この様な手順で清めてください。
圓教寺の五輪塔
2020年01月27日 08:00
本店の義積です。
先日姫路市書写山の圓教寺にお参りに行きました。
書写山は西国三十三所の札所で、山の上にある大きなお寺です。
大講堂の東南の隅に土塀で囲まれた姫路城城主本多家の墓所がありました。お墓は全て五輪塔です。
その全てに家のような囲い(廟屋というそうです。)があり、江戸初期から中期にわたる廟屋の建築として県下でも例のない珍しいものだそうです。
柵があり近くに寄れなかったのですが、遠目に見ても立派な五輪塔でした。
私は、この会社に入り初めて五輪塔を知りました。
丸や三角など合わさった形に不思議なお墓だと思いました。
多くの方がイメージする和墓は江戸時代中期から広がったもので、それ以前の鎌倉時代・室町時代は五輪塔が大半を占めていたそうです。
五輪塔を広めたといわれているのは真言宗の中興の祖「覚鑁(かくばん)上人」といわれています。
高野山を拠点として全国活動をした高野聖でしたが、当時は木製で建てた五輪塔が全国普及のきっかけになりました。
「五輪塔を建立し供養を行うと故人が成仏し、往生できる」という教えを説いたと言われます。
どの時代でも、どのような形でも亡くなった方が成仏を願う気持ちは変わらないですね。
書写山のふもとには早咲きの菜の花畑がひろがっていました。少し早い春の風景に出会えました(*´ω`*)
📷義積
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石の紹介「吉林白~JJホワイト~」
2019年10月24日 08:00
仕入れ担当の森田です。
吉林白(JJホワイト)という石です。
【物性データ】
産地:中国吉林省
吸水率:0.231%
圧縮強度:109.0N/m㎡
見掛比重:2.61t/㎡
(株式会社オクノ調べ)
JJホワイトという呼び名は最近らしく、以前から吉林白と呼ばれていた石です。
この石、かれこれ7~8年前からあったのではと思います。白系の花崗岩としては見た目も品質もとてもいいです。しかし価格もそれなりだったため、いまいちブレイクしていませんでした。
それがG623やG603、G633等の福建省を代表する白系の石の在庫が乏しくなってきて価格は徐々に上昇しています。また品質も不安を感じるようになってきました。
というのは、石は在庫が豊富な時はいい材料から使います。ロスが少ないので生産効率も上がるからです。それが在庫が品薄になってくると品質にも影響が出てくるというわけです。
そんなことで、今、注目されているのがこの吉林白なのです。注目されますとこれが好循環に回ります。需要が増えますので工場もたくさん作ることができ、結果的に価格も下がってきて、ようやく使えるレベルになってきました。
丁場も大きく、最大4mの加工も可能です。大きな外柵で一本物で作りたい方におすすめです。
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高麗型朝鮮灯籠
2019年06月07日 08:00
代表の森田です。
この灯籠は大阪の旧家の庭にあったものですが、家を取り壊されるために弊社で引き取らせていただきました。
高麗型朝鮮灯籠はあまり見かけない形ですが、元来石灯籠は朝鮮半島から伝わったものなので、石灯籠の元祖とも言えます。
この形は、王朝時代の王様の墓地の灯りとして使われていますが、京都の有名寺院の庭にもあると聞いています。
作品としては戦後の昭和20年代、愛知県岡崎市の白石といわれる石で、岡崎の職人さんがすべて手作りされたものです。汚れや錆びた感じが侘び寂びを引き出しています。
新しい嫁入り先が見つかりましたので、新たな庭を何十年、何百年と引き立ててほしいと思います。
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平成~令和のGW♪
2019年04月27日 08:00
こんにちは♪
滝野店スタッフです。
いよいよ今日からゴールデンウィークですね(^^)
10連休の方も多いのではないでしょうか?
連休に帰省して、お墓参りをしてご先祖さまに元気な姿を見せてから、ご実家でゆっくり英気を養ったり、旅行に出掛けて産地を堪能したり・・・
私も一足先にお休みを堪能してきました♪
登別地獄谷より”題目石”
明治4年(1871年)、伊達市妙栄寺を開いた僧・日進上人が、お台を墨で書き上げた自然石。
昔は水をかけると「南無妙法蓮華経」の文字が浮かび上がったそうです。
※写真看板に明記あり
皆様それぞれの時間を楽しめるといいですね(*^-^*)
お墓参りをされて気になる事があったり、足らないものがございましたらいつでもお立寄りくださいませ。
ゴールデンウィーク中も営業しております!
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万成石の採石場視察
2019年02月25日 08:00
代表の森田です。
先日、形のいい石を見つけるために、岡山市で採石されている万成石の丁場にお伺いしました。
万成石は岡山県で採石されています。歴史は1830年ごろがスタートなのだそうです。
本格的な採石は昭和に入ってからで、11ヶ所の丁場が出来て、主に建築材として使用されていました。
現在は2ヶ所の丁場で、主に墓石材料が採石されています。
岡山市内が見渡せる景色。周囲には数多くの原石が積み上げられていました。
岩盤に数多くの穴を開けて、その穴に発破(火薬を詰めて爆破)して原石を取り出します。
見た目は「茶色い・錆色」ですが、割った中は「ピンク色」です。私達は「桜みかげ」と言っています。
とても綺麗な色合いで、本御影石ともよく似ています。
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彫刻の良し悪しを決めるのは…
2019年02月24日 08:00
滝野店の藤井です。
突然ですが、お墓に刻まれている文字ってどうやって彫っているか知っていますか?
砂なんです。
この機械から圧縮した空気で砂を飛ばすことで字を彫っていきます。
この砂をあてる際に文字の一画の真ん中に一定に当てていくことが、綺麗な文字を彫刻していくのに必要不可欠です。
そういった彫り方のことを薬研彫りといいます。
真ん中に白い線のようなものが見えませんか?
この線が文字の中心に来ているかどうかがいい彫刻がされているかの1つの目安です。
1度お家のお墓はどんな彫刻がされているのか見てみるのもいいかもしれないですね。
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石のテーブル
2019年01月22日 08:00
代表の森田です。
今日は弊社で実際に使用しています石のテーブルをご紹介します。
サイズは1300mm✕1300mm、石の厚みは25mmです。
石種はインパラブラック(ラステンバーグ)という南アフリカ産の石で、建築材として床や壁などにもよく使用されます。
黒っぽい石で、どこに使っても合う色目で、石質も非常に固く艶ボケもあまりしないので私自身も大好きな石です。
このテーブルは10年ほど前に事務所のデスクとして作成しましたが、古さも感じること無く10年前とほぼ変わりません。
特に石のテーブルの良いところは、作業性の良さです。
カッターナイフなどで紙などを切る時は、通常はカッティングマットなどを敷かないと天板に傷が入ってしまいますが、石の方が硬いので傷がほとんど付きません。
現在は「作業台」と「ミーティングデスク」として使っています。難点はとても重いので移動するときは男4人くらい必要です。
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