森田石材店ブログ - 石のお話 -

苔がつくといいお地蔵様

2018年04月18日 08:00

森田 浩介
森田 浩介

仕入担当の森田です。

苔がついたお地蔵様はいいなあと思います。例えば、私が好きなのは、京都大原の三千院の庭にあるお地蔵様です。

こちら↓↓↓↓↓
三千院地蔵1.JPG

こんな感じのもあります。

三千院地蔵2.JPG

何と言いましても庭がいいです。

一面苔に覆われている庭に表面が叩かれたお地蔵様を数年置いておくと、キレイに苔がつくようになります。

そこで、今回はこんなお地蔵様を作ってみました。

竜山石童地蔵.jpg

ちょっと写真では分かりにくいですが、少し青味がある竜山石(青)をつかって作りました。

もちろん庵治の職人さんの作品です。

表面は程よくノミが入りいい仕上がりです。

これが苔の中に数年置かれていたら、きっといい味が出てくるでしょう。

大きさは約7寸(21cm)ぐらいです。

 

ちなみに竜山石とはどんな石かと言いますと・・・

高砂市で採れる石で、なんと1700年前から使われていた由緒正しい石なんです。

有名なのが「石の宝殿」といわれ、重さ500トンとされる石が浮いてます(浮いているように見えます)。

現在も松下石材店さんが採石されています。

【カテゴリ】

森田 茂樹
森田 茂樹

代表の森田です。

今から約40年前、日本の石の採掘場所は175産地あったそうです。

その中でも花崗岩が85産地でおよそ半分が花崗岩(みかげ石)といわれる石です。

現在は、外国産の石材輸入の増加と人件費の問題で半分以下に減少していると思われます。

さて、石の価格は安価なものから高額なものがありますが、私はすべての石が好きです。

それぞれの特徴(色合い・硬さ)があり、用途によってすべて生かされると思っていますので、良い石・悪い石の判別はありません。

ここで2つの石切場をご紹介します。

まず茨城県のやさと石の石切場です。
IMG_1059.JPG

石の切り口が、きれいな石壁になっていて、かなり大きな原石が採れています。

通常の大きさで1.5m✕1.5m✕4m(重量は約20トン)

この様は石は、使える用途はたくさんあります。

墓石は勿論のこと、墓地を区画する石や記念碑・建築材など…どんな物でも使える万能な石だといえるでしょう。

 

次は香川県の庵治石の石切場です。
IMG_4230.JPG

やさとみかげ石と比べると壁面が四角くきれいな面になっておらず、切り口もガタガタです。

大きな材料として採掘するのはかなり難しく、墓石にできる石は約7%です。

大半は石積みの材料になったり庭灯籠になったりします。

ただ石を研磨した石目は世界中探してもないほど美しい模様が出ますので、希少価値の高いものとなっています。

食べ物に例えると「マグロの大トロ」や「牛肉のシャトーブリアン」に値するのかな?と思います。

【カテゴリ】

仙台石のお墓

2018年02月21日 00:08

上山 典之
上山 典之

こんにちは、篠山店の上山です。

このお墓は昭和23年に建立され、5年前に墓石の舞台を改築し最近に戒名彫刻をしたお墓です。棹石が仙台石です。

仙台1.JPG仙台2.JPG

「仙台石」(井内石とも呼ばれています)名前の通り宮城県石巻市の井内地区で採掘される硬質な堆積岩です。

その歴史は古く、文永5年(1268年)に建てられた宮城県河北町の板碑に使われています。

特徴として、古いものでもほとんど風化作用を受けません。石材の角が欠けることもほとんどありません。

石碑には細かい文字が刻まれていることが多いですが、その文字も明瞭に読み取ることが出来ます。

そのため、古文書に匹敵するほどに資料性が高いと言われています。

記念碑などにはよく使われる石で、ご覧になられた方も多いと思います。

仙台3.JPG

黒光りしない石で独特な木目のような縞模様があり、和風な色味です。

仙台4.JPG

墓石では’至高の石とも称され、山形の文人である斉藤茂吉が「父のために」と墓標の石を求めにきたという逸話も残されています。

最近ではあまり使われなくなった石ですが、威風堂々としていて年月を重ねるとともに、より味わい深くなる石です。

【カテゴリ】

インドから来た自然石

2018年02月10日 08:00

園中 憲二
園中 憲二

篠山店の園中です。

毎日寒い日が続いてますね。

今日は、新しく篠山店へ入荷した暑い国インドからやって来た貴重な皮の付いた玉石の墓石を紹介します。
20180209-06.JPG
 
<石のプロフィール>

石種:M1-H

物性データは以下のとおりです。
 見掛け比重:2.969t/m3
 吸水率:0.000%
 圧縮強度:119.41/mm2
 (日本石材産業協会 カタログより抜粋)
インド産緑系の石では、高級な石となります。緑色が明るく、目が整って出ています。
今回、このM1-Hの皮付墓石が登場!
↓かなりいい味が出ています。
20180209-01.JPG
この玉石は採石場の上層からしか採れません。
自然の形を石本来の風合いをそのまま残していますので、ひとつとして同じものはありません。
20180209-02.JPG 20180209-03.JPG
皮の部分と磨き部分のコントラストがたまりません。
20180209-04.JPG
日本の伊達冠石にとても似ていますが、磨き面の色はグリーン系なのでやさしい色合いです。
写真ではわかりにくいので、ぜひ、現物を見てください。
インドの石材彫刻の歴史は古く、2000年以上の歴史があるとも言われております。アジャンタ石窟寺院やエローラ石窟寺院、タージマハル霊廟など歴史ある石造物が多くあります。昔から石に携わっていることもあり、インドの石工職人さんのレベルは高いと言われます。実際に石材加工に関しても伝統が生み出す丁寧な仕事が多く見受けられます。
こんなお墓がいいなと思う方は、ぜひご来店して下さい。

【カテゴリ】

お墓と凍結

2018年02月09日 09:45

yoshida
yoshida

滝野店の吉田です。

ここ最近の寒波の影響で、このあたりでも随分と寒くなりました。お墓の花筒の水もすっかり凍っております。
DSCN2178.JPG
これだけ寒くなりますと、納骨の時に困ることがあります。一般的なお墓では、水鉢(家紋の彫刻してある石)を動かして納骨をいたします。
DSCN2176.JPG
水鉢と下の石(写真は芝台といいます)が、凍結して簡単には動かないことがあるのです。あらかじめ分かっていれば、お湯を持参して掛けて溶かすと良いですが、お湯がない場合は、車に積んである道具の中のゴムハンマーにて対処いたします。
花立をどけて、横からハンマーで叩きますと衝撃で凍結部分が外れます。ゴムハンマーは直接石をたたいても問題はないのですが、無い場合は木を用意して石に当てハンマーで木を叩きます。このような事が、寒い時期にお客様のご納骨のお手伝いさせていただく時に、偶ににございます。
ご自分で、ご納骨される時には念のためにお湯を用意されたらスムーズに出来ると思います。

【カテゴリ】

森田 浩介
森田 浩介
仕入担当の森田です。
前回の『隠れた銘石「犬島石(いぬじまいし)」①』に引き続き「犬島石(いぬじまいし)」のご紹介をします。
前回はその大きさの魅力にクローズアップしました。今回はこの石がなぜ注目されているのかについてお話したいと思います。
犬島石には「白」と「錆」の2系統があります。
inujimashiro.jpg
こちらは白系の石↑↑↑↑↑
白系の石はやや茶色の粒子がまじり、やや温かみを感じます。現在、墓石に使われる石の主流は青味がある色の濃いものが多いですから、時々これぐらいの色合いの石を見るとホッとします。
inujimasabi.jpg
こちらは錆系の石↑↑↑↑↑
錆系の石はしっかりと錆色が入っています。写真は錆系の石のビシャン仕上げ(ビシャンという道具で叩いて仕上げたもの)です。磨いた時とは全く違う柔らかさがあります。
さて、この石が注目されているのは、この味わい深い雰囲気です。磨いた石塔では単に白っぽい印象なのですが、こういう叩いた仕上げにするとこの石の魅力がグッと引き出されるのです。それを具現化されているのがこの石塔です。
inujimagorintou.jpg
これは香川県の翼石材さんが作られている五輪塔です。いつも素晴らしい作品をこだわって作られています。この犬島石もとても良いです。詳しくはこちらのサイトをご覧ください。
以上、2度にわたり犬島石をご紹介しました。まだまだ瀬戸内海には魅力的な石がたくさんあります。『みんなと同じものはやりたくない』なんてお考えの方は、ぜひ選択肢のひとつに加えてみてください。

【カテゴリ】

yoshidumi
yoshidumi

こんにちは、本店の義積です。毎日寒いですね。1月31日は皆既月食でした。皆さんはご覧になられましたか?普段より赤み帯びた月は幻想的でとても素敵でした。しかし肝心の皆既月食の時間は曇っていて見ることができませんでした。残念です。このような天体に話題になると、改めて私達は地球に住んでいることを実感します。お墓といえば石ですが、この石は地球から採れるものですので地球からの贈り物ですね。

さて、本日本店展示場には洋墓が入ってきました。朝から展示場では展示する作業が行われていました。
20180204-18.jpg
天井に見える黄色のものは、天井クレーンというものでいつも展示場の端においやられています。展示品を移動したり、展示したりする時に力を発揮します。重い石をこの天井クレーンを使用し慎重に施工していきます。
20180204-16.jpg
20180204-13.jpg
展示品といえども妥協は許しません。しっかりと測りながら作業を進めます。
20180204-19.jpg
20180204-11.jpg
作業時間はおよそ1時間と少し。やっと完成です!シンプルな可愛い洋墓ですね~。こちらの商品は本店に展示してあります。施工してくれた技術部の長谷川さん、難波さん、お疲れ様でした。(^○^)

【カテゴリ】

干支の置物入荷しました。

2018年02月02日 08:00

山崎 倫子
山崎 倫子

本店の山崎です。

以前に、干支の置物を入荷する予定だという事を書きましたが、入荷しました!
大変遅くなりましたが、一部ご紹介します。
干支置物.JPG
↑本店へやって来たワン子たちです(^-^)
リストには、何十という犬の置物の写真が載っていますので、その中から厳選するのは大変でした。でも、到着して、封を開ける時のワクワク感!愛嬌のある顔を見てひと安心です。
私のお気に入りは、一番右の子です。黒目が大きくて、とても愛らしい顔をしています。ぜひ、実際に見て頂きたいです。戌年の方にも、また犬好きの方にもお勧めしたい置物です。

【カテゴリ】

森田 浩介
森田 浩介
仕入担当の森田です。
今日は久しぶりに国産銘石のご紹介です。その名も「犬島石(いぬじまいし)」です。
この石のプロフィール
産地:岡山県犬島
物性データは以下のとおりです。
見掛け比重:2.60g/cm3
吸水率:0.3%
圧縮強度:1200~1700kgf/cm2(白系)
圧縮強度:1200~1350kgf/cm2(錆系)
(犬島石パンフレットより抜粋)
20171212犬島石丁場.jpg
採石場の様子。大きな石が多い
いつも石をご紹介する時に、大きな石が採れているというのが重要と申しておりました。ご多分にもれず、この石は昔から大きな石が採れることで有名です。その代表的なものがコレです。↓↓↓↓↓
大阪城蛸石.jpg
あの有名な大阪城の蛸石です。こちらのサイトにも説明があります。
今まであまり目立たなかった
この犬島石ですが、有名にもかかわらず私たちにも馴染みのあまりない石だったのです。
昔から関西でお墓で一般的に用いられた石は、大島石・青木石・庵治石・北木石です。いかにも良い石ばかりが並んでいます。まさにこの中で戦うのは激戦区といった感じです。その中で犬島石はキャラが被っていたと言いますか、物性データにつきましても平凡で頭ひとつ出るには少々足りなかったのでしょう。
そんな犬島石も良いところは沢山あります。今それが静かに注目されてきています。
やっぱり大きい
下の写真は、弊社が2002年に建立したものです。その大きさ幅6メートル!
こんなに迫力のある石が採れる石は早々ありません。
犬島記念碑.jpg
現在の記念碑の姿。下駄石は本御影石です。
この写真では分かりにくいですが、ひとの大きさと比べると、その巨大さがお分かりいただけると思います。↓↓↓↓
犬島記念碑の買い付け.JPG
当時、この石を見た社長(現会長)が、『コレええのう~』と言って、既に作りかけていた記念碑をキャンセル(←後々材料として使用しました(泣))し、現物を買って帰りました。
次回はこの犬島石の違う魅力をお伝えします。

【カテゴリ】

優しい感じのお墓

2018年01月27日 08:00

yoshidumi
yoshidumi
こんにちは、本店の義積です。
先日ブログでも墓石ディレクターの試験に挑戦するお話しましたが、1月24日に大阪まで行ってきました。ここ2ケ月お正月も関係なく一生懸命勉強しましたが、手ごたえは70%位、受かればもちろん嬉しいですがダメでもたくさん勉強し知識を深められたことは良かったと思います。結果は3月に分かります。それまでドキドキです。
さて、今回ご紹介するお墓は当社オリジナルのお墓「如来」です。
20180127-11.jpg
最初注目していただきたいのは、中央の屋根付き香炉です。こちらは屋根がついているので、天候に関係なくお線香をお供えする事ができます。更にこの香炉は取り外し可能ですので、お掃除が楽々です。
香炉の両側にあるのはローソク立てです。金具付の扉が付いたローソク立てです。大きな扉なので、ローソクが立てやすく、取り外しが簡単なローソク立てが入っています。このネジの部分にローソクを立てます。扉が付いているので、風が吹いても火が消えることはありません。
20180127-6.jpg 20180127-4.jpg
外からは見ることはできませんが、如来の香呂の奥には扉があり、中に仏像を安置する事ができます。ご本尊様がいらっしゃるという事は、守られているようで嬉しいですね。
20180127-2.jpg
もう一つご紹介したい部分があります。お供えものを置く供物台の下に丸い部分があります。実はここは家紋を入れる場所なのです。家紋が浮き出ますので、インパクトがあります。
20180127-3.jpg
実はこの如来の形に惚れて我が家のお墓は如来を選びました。たくさんの機能が施された上に、所々が丸くなっている部分があり優しい感じのお墓だと思いました。お墓にいつ行っても満足しています。形も大切ですが、石の色でもまた雰囲気が変わります。この商品も各店に展示してありますので、是非ご覧ください。

【カテゴリ】

1 5 6 7 8 9 11

お墓の展示場

展示会 次回は3月を予定しております。

山南本店久下小学校近く
滝野店JR加古川線滝駅すぐ前
たんば篠山店丹南篠山IC近く