森田石材店ブログ - 石のお話 -

山崎 倫子
山崎 倫子

本店の山崎です。

お盆には皆さんお墓参りに行かれたでしょうか?家族そろって、お参りされた方も多いと思います。私も行ってきました。そこの墓地は、行くたびにどんどんお墓が増え、今回も以前と比べるとデザイン墓が多数増えていました。それに伴って、正面文字も様々・・・「愛」「風」「縁」などなど・・・職業柄、ついつい見入ってしまいました。
また、お墓だけでなくまわりの外柵(囲い)の部分を工夫されているお墓もありました。
今回はその中でも、拝場(手を合わせて拝む場所です)を少し紹介します。墓石の前に、拝石と言う石を置く場合が多くあります。
拝場①.JPG
もちろん、必ず置かなければならないということはありませんので、なくても問題ありません。さらにお墓の拝場が広くとれるという場合、以前にも紹介したように張石施工をしたり、大きな板一枚、さらには数枚を置くといった方法もあります。真ん中の石の板の色に変化をつけるといったものも弊社でも展示しています。
拝場②.JPG
↑こんな感じです。この拝場の石はツルツルで磨いたままの状態です。もちろんこのままでもいいのですが、例えば・・・
拝場③.jpg
このように、砂をあてる部分(ブラスト加工と言います)と磨いた部分を交互に残すといったデザインもあります。
拝場④.jpg
格子模様もオシャレですよね。このようにお墓だけでなく、足元にも少し目を向けてみると、素敵なデザインを見ることができるかもしれませんよ(*^^)v

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森田 浩介
森田 浩介

仕入れ担当の森田です。

さて今回は、ITSUKIデザイン墓石の3つ目のご紹介です。その名も『WaveⅡ』です。
先日ご紹介しましたRaindropとは違い、ちょっとおとなしめです。
itsuki_wave2_02.jpg
随所にエッジが効いていて、なかなか思いつかないですね。
この加工もとても難しいところが満載です。
石を加工するには石屋さんならではのルールが有ります。以前にもご紹介したかもしれませんが、削って形を整えるのはそれなりに出来るのですが、問題は磨くことが出来るかどうかなのです。
平らな面は機械で磨けますのでOKですが、問題は曲線です。曲線にも2種類あり、膨らんでいる形状と凹んでいる形状です。キレイに磨くことが出来るのは膨らんだ方で、凹んだ形は難しいのです。しかもこのお墓は、真正面の一番大事なところが凹んでいるではありませんか!
ということで、今、展示しているものがこれです↓↓↓↓↓↓
itsuki_wave2_tenji.JPG
ちょっと逆光になって残念ですが、結構いいです。
実際に滝野店に展示している商品の中では人気がございます。
使用している石は、
本体:クリスタルブラウン(南アフリカ産)
外柵:M10(インド産)、AG213(中国産)
白い玉砂利はベトナム北部の白大理石の砕石を使用しています。

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700年前のお墓

2017年07月24日 08:00

yoshidumi
yoshidumi

こんにちは、本店の義積です。

前回に引き続き宮城県に行ったお話です。
松島には、円通院というお寺があり、あの伊達正宗の嫡孫(ちゃくそん)光宗の霊廟として、正保4年(1647)瑞巌寺第100世洞水和尚により三慧殿(さんけいでん)が建立され開山されました。
ここは紅葉や縁結びが有名ですが、お寺の奥ばった場所にひっそりとお墓がありました。なぜか大きな洞窟の中にたくさんのお墓が並んでいます。知らなかったのですが、この辺りは洞窟群と言われ、洞窟の中には石像や石碑が建てられ岩にも無数の仏様が彫られていました。これらは今から700年ほど前に彫られたものと推測されているそうです。
大きな洞窟を掘るだけでも大変なのに、このようなお墓がたくさんありました。昔のお墓なので五輪塔などが多かったですが、これもやはり手造りでしょうか?
珍しいので、見ることができて嬉しかったです(^-^)
IMG_4261.JPG
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境内は、一般の方のお墓も当然あります。
あら、お墓が全部黒い石!!
石屋なので、墓石に黒色があるのは知っていました。噂では東北の方は石は黒い石が多い、とも聞いていました。
そういえば車の車窓から見たお墓も黒いのがありました(墓好きなのか、お墓があるとすぐに見てしまいます)。お墓は地域性が強いものですので、他の地域のお墓はとても興味があります。
IMG_4267修正.jpg
冒頭の写真は約700年前のお墓、この写真のお墓は現在のものです。
何年経とうとお墓というものは、その人が生きた証が刻まれているようで、ずっと残っていってほしい風習だと私は思います。

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お墓で音がする

2017年07月18日 08:00

上山 典之
上山 典之

こんにちは、篠山店の上山です。

先日、お客様から「実家のお墓の掃除に行ったらお墓から音がするんですが…」「お宅で建てたお墓では無いんですが…」というお話がありました。

一緒に墓地に行って見ると確かに音がしている、それもお経のような…そして廻りには虫が飛んでいる。それも蜂が…よく見ると蜂が墓石の納骨堂の中へ入っていっている!

蜂の防護対策していなかったのでここで退散。

はち1.JPG

その後、蜂の駆除業者さんと納骨堂を空けてみるとミツバチの巣が!

それも変に綺麗(業者さん曰く、ニホンミツバチの3年物だそうです)。

はち2.JPG

通常は墓石の納骨堂は水鉢で蓋をしているので蜂などが入り込める隙間は無いのですが、横から見ると下の部分に6mm位の隙間がありました。

業者さん曰く「隙間もうチョット広かったらスズメバチが入って全部食べてしまうからこんなことにはならんかったのになぁ」それはそれで可哀相な話ですが。

はち5.JPG

ミツバチの巣はすべて取り除いて傾いている部材も据え直して完了。

はち3.JPGはち4.jpg

はち6.jpg

墓石も年数が経つと繋ぎ目の所が歪んでくる事があります、それを防ぐ為に墓石の下に一枚板(墓石全体を支える一枚物の台石)を据付し傾き、歪みを防ぐ事も出来ます。

はち7.JPG

お盆も近いのでこれからは安心してお参りして頂けることと思います。

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四神カロート

2017年07月15日 08:00

山崎 倫子
山崎 倫子

本店の山崎です。

お墓を建立される時に、方角(お墓の向き)を気にされる方もあると思います。
一般的によく、北向きは良くないなどと言われますが、これは迷信です。
とは、言うものの、やはりいざとなると気になってしまいますよね。出来れば、自分の良い方角で建立が出来れば良いのでしょうが、墓地の条件や規約などによって、必ずしもお墓の向きを決めることが出来ない場合もあります。
あまり気にしすぎるのも良くないでしょうが・・・そんな時は、お骨を納めるカロートだけでも、四神のついたものでされてはいかがでしょうか。
四神とは、中国の思想で天の四方の方角を守護する神獣です。
四神.jpg
 
東の青龍(せいりゅう)・・・成功・出世・富を導く
西の白虎(びゃっこ)・・・安産・子宝・商売繁盛
南の朱雀(すざく)・・・幸福・家運繁栄
北の玄武(げんぶ)・・・健康・長寿
などをもたらすと言われています。
日本では、古くからこの思想を様々なところに取り入れてきました。例えば、古墳。中の納骨室は方位が合わされ、壁画には四神を描いたものもあります。
四神にちなんだ事物は他にも数多くあります。
我々に近いところだと、豊岡市にある玄武洞。この玄武洞を含め周りにある洞窟には四神の名前がつけられています。
弊社には、そのそれぞれを象徴する色の石に彫刻し、4枚を組み合わせた 「四神カロート」を取り扱っています。
四神カロート.jpg
これでしたら、お墓の向きとは関係なく、仏様の入る納骨室を理想的な方位で据え付けることができます。
どうしても向きが気になるという方は、一度ご検討ください。

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北木石

2017年06月28日 08:00

山崎 倫子
山崎 倫子

本店 山崎です。

お笑い芸人、千鳥の大悟さんが、田舎出身をネタにしてテレビでよくおもしろおかしく自分の郷土の話をしているのを見ますが、彼の出身は岡山県笠岡市の北木島という島です。
田舎とは言うものの、この島には海水浴や山登りなどアウトドア派の人にとっては、魅力もたくさんあるそうです。
この北木島、実は我々にとってはとてもなじみのある島なんです!
先日も、大悟さんがテレビ番組でこの島のことを「石しかない!」なんて話をしていました。
というのも、弊社でも取り扱っている「北木石」がこの島で採れるのです。
この石の特徴としては、白い緻密な花崗岩で、研磨すると非常に光沢があり、また石に粘りがあるため加工に適しています。また、吸水率が低いため、経年変化も気にならないという特色から大阪城の石垣や靖国神社の鳥居などにも使われています。
大阪城.jpg
弊社が仕入れている取引先も北木島にあり、切削加工から研磨など製造を全て自社工場で対応されています。配達も、運送業者に依頼するのではなく、自らトラックを運転して運んでくださいます。最後まで自らの手で・・・というその気持ちがとてもうれしいです。
そんな工場で作られていますので、加工が非常に丁寧で信頼が出来ます。そんな国産の石もあるという事を、ぜひ知って頂きたいです。
私もまた、機会があれば一度、北木島へ行ってみたいです(^-^)

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大島のセットを入替しました

2017年06月23日 08:00

髙梨 剛
髙梨 剛

滝野店 髙梨です。

このたび滝野店の屋内展示品を新しくしました。内容は8寸角五輪塔・8寸角代々墓石・2.0尺の霊標で愛媛県産の大島石で作成しておりますセットです。
通常は9寸角の代々墓を組にすることが多いのですが、この8寸角同士の組み合わせは見た目、こじんまりとした感じではありますが、五輪塔と代々墓の高さのバランスがよく、また上台と下台の高さが同じですので墓相墓にも適しています。
一度、この逸品をご覧ください。
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大阪の和泉石

2017年06月15日 08:00

森田 浩介
森田 浩介
仕入れ担当の森田です。
丹波市柏原町の八幡神社(厄神さんで有名です)には有名な狛犬があります。江戸時代の名工でこの地に由来する丹波佐吉の作品です。
丹波佐吉は、生まれは現在の朝来市竹田あたりで、幼少の頃に柏原町の難波金兵衛の元で育てられました。ただ、難波金兵衛の所に長男が生まれたため、彼は旅の石工として出て行く事になりました(『旅の石工(金森敦子著)』より)。この当時は、石工といえば大阪の和泉が多かったようで、佐吉もそちらで腕をふるっていたようです。ここ柏原にある狛犬も和泉石で出来ています。文献によれば、おそらく狛犬は大阪で作られ、船で運ばれたとされています。
さて和泉石は和泉砂岩とも呼ばれ、砂のように細かく彫刻に最適の石です。特に狛犬のような細やかな細工があるものには多く使われています。
この和泉石ですが、実は今でも採石されています。文化財の復元等で時折使用されています。
色はやや茶色の柔らかめの石(主に石彫刻用)と青みのある石(主に墓石用)の2種類があります。
和泉砂岩.JPG
今になって、この石をお墓に使う理由はあまりありません。この当時は道具が今とは違ったため(昔は鉄のノミ、今はタンガロイという合金のノミ)、加工のしやすいこの石はとても重宝されました。今の石の方が硬く、磨くとツヤもでます。
しかし、今、この石を見るととても美しく見えます。マットな仕上がりは上品です。
この石で作られたお墓を時々見かけます。
最近の石のようにピカッと光るツヤは出ませんが味わいがあります。もしご先祖様がこの石だったら、一度選択肢に入れてもいいかもしれませんね。

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髙梨 剛
髙梨 剛

滝野店の髙梨です。

以前より好意にして頂いているご住職より、あるご依頼を頂きました。
「古い墓石なんだが、倒れて二つに折れてしまっている。教育委員会からも、出来れば維持して欲しいと言われている墓石なので・・・何とかなるやろか?」との事でした。
行ってみると見事に真っ二つですが、笠まで一石で造られた立派な墓石でした。
接着面をきれいに掃除し、二度と外れない2液性のボンドで接着し、目地をきれいに仕上げて完成。見事に復活致しました。
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森田 浩介
森田 浩介
仕入れ担当の森田です。
お墓の石を選ぶのには、どんな基準があるでしょうか?
私のような仕入れの担当をしておりますと、この基準は
1.長く使える石(急に採れなくなったりしない)
2.安定している
3.大きなブロックで採れる石
4・吸水が少ない
5.サビやキズが少ない石(最終の製品にはあってはいけません)
などが挙げられます。もちろん、これに価格とのバランスがあり当社で使う石を決めます。
さて、ではお客様はどのような基準で選べばいいのでしょうか?
当社にも展示場があり、そこには説明書きがあります。
1.産地(国名、国内なら県名)
2.石の名前
3.吸水率、見掛け比重、圧縮強度
4.この石の特徴
などが書いてあります。
もちろん、これを参考にお選びいただくのは一定の基準になります。色もお好みがあればそれがいいと思います。でも何か違うような気もするのです。
先日、こんなことがありました。
お客様が石をご覧になっている時に、産地をチェックされていたのです。その石は「茨城県」「愛媛県」「香川県」でした。しばしスマートフォンで何かを調べてひと言、
「この愛媛県の石に決めました!」
なぜ愛媛県の石になったのか。その理由をお伺いすると
「父が病院で村上水軍の博物館に行きたいと言っていましたので」ということでした。こんな風に石が選べたらいいなあと思いました。
また以前にもこんなことがありました。
中国の黒龍江省の石でしたが、あとから
「父が戦争の時にそこにいたらしいのです」
ということもありました。
最近では、カロート(納骨する場所)の石だけでも国産でされる方が多くなりました。一番大切なところだけでも国産でしたいという方、そこだけは出身地の石を使う方など様々です。
こんなエピソードのある石の選び方も、いいかもしれませんね。

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お墓の展示場

展示会 次回は3月を予定しております。

山南本店久下小学校近く
滝野店JR加古川線滝駅すぐ前
たんば篠山店丹南篠山IC近く